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【抹茶豆知識】「白」とか「昔」ってなに?

普通にお抹茶を買おうと思うと、ほとんどが「○○の白」「○○の昔」という名前が付けられていることに気づくと思います。

ちょっと不思議に思いませんか?なぜ「白」と「昔」しかないのでしょうか?

この名前の付け方には、茶道が深く関係しています。

・薄茶用は「白」、濃茶用は「昔」

茶道でいう抹茶は、主に二種類。薄茶は、普段私たちがイメージする泡の立った抹茶です。濃茶は、もっと濃度の高い、深緑色のソースのような濃いお茶です。

濃茶では濃度が高い分、うまみの強い抹茶が向いているので、高級な「昔」と名が付いたお茶をつかいます。あまり濃く入れることに適さない抹茶もあるので、用途に応じて見分けるための名前とも言えます。

薄茶では、軽さも重視されるため、少し安めの「白」のお茶を使います。(もちろん濃茶用で点ててもおいしいです)

「昔」のお茶の方が、「白」のお茶よりも値段も高いことがわかるとおもいます。

・お茶会の中で名前を聞くから

茶道では、お茶会の中で今日の抹茶を聞く場面があります。

客「お詰めは?(メーカーのこと)」亭主「○○園の○○の昔でございます。」

お茶会では、掛け軸の言葉やお花、お菓子、お道具の名前にまでこだわって世界観を作り上げます。抹茶の名前も、その一部であることがあります。せっかくなら意味があって風流な名前を言いたいですよね。

・ほとんどの抹茶はブレンドされているから

ここまできて疑問に思った方もいるかもしれませんが、当店で販売している抹茶のほとんどには「白」も「昔」もついていません。それは、名前を品種名にしているからです。

抹茶はほとんどがブレンドされて作られているものです。「茶師」という職業の人が、様々な茶葉を調合して自分の作りたい味を作ります。そのため、品種名で書くときりがなくなってしまうので、特別に名前がついています。

当店のお抹茶はシングルオリジンといって一品種しか使っていないので、その必要はないんです。

ちなみに「都跡の白」は、はっきりした品種名のない在来種のお茶なので、農家さんが命名されたものです。お茶の栽培地である加茂町が、恭仁京という都の跡地であることに由来しています。こうやって名前の由来を知るのもまた楽しいですよね。

・自由な名前で楽しんで!

当店の抹茶は、品種ごとの味の違いを楽しんでほしいという観点から品種名をそのまま商品名にしています。でも自由に名前を付けて楽しんでもらって構いません。お茶会で使うときはもちろん、「このお茶飲んでるとドライブに行きたくなるなー。車道の白!」みたいに名前考えてみるのも楽しいですよ。(あれ、これだと道路の白線みたいに見えますね)

というわけで、「白」と「昔」についての今日の抹茶豆知識でした。

もし「こんなこと気になる!」などあったら、質問お待ちしています!

https://jyunanato12.shop-pro.jp/?pid=141001088

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