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神戸北町桂木の「畑ノ辻緑道整備計画説明会」の概要

神戸北町桂木にて、8月24日25日に渡り「畑ノ辻緑道整備計画住民説明会」が開かれました。参加していない方や、他の町の方にも広くお伝えしたいと思いましたので、簡略化してお知らせしようと思います。
説明会では、住民側から以下のような意見がありました。

8月24日

意見1
今、毎日緑道を歩いて思うのは、今から38年前にこの緑道を設定した人は、樹木を非常によく考えて配置、設計されたということです。
また、この北町は、神戸市の緑化重点地区ということで指定されている地区、11地区の1つです。確かに、木が大きくなって倒れるかもしれない。それによって人命あるいは財産が棄損されるかもしれないということに関しては非常によく考えないといけない。
その一方で、だからといって、30年以上経った今、 周りが1メートル、そして高さ5メートル以上などという短絡的な観点の中で、31本全部伐採されるというのは、我々も非常に心外な気持ちでおります。
で、申し上げたいことは、本当に抜くべきものなのか、そうじゃないものかを見極める必要がある。で、それを見極めるためには倒木シミュレーションというのをやって、その実態を科学的に評価し、そこで測定されたデータを総合的に判断し、それぞれの危ないと思われる樹木を特定する、といった方法が効果的と考える。

意見2
倒木に関して、恐怖や不安を感じられたりする人がいるとしたら、その意見はキチンと受け止めないといけないと思うんです。なので、伐採ではなくて、何か知恵を絞って保存をする、なんとかうまく残すっていう議論ができたらなっていう風に考えております。

意見3
この緑道はね、唯一無二かもしれませんよ。これ神戸市の宝ですよ。
当初ここに居を構えた時、この緑道の部分も含めて、僕たちは分担してお金を払いました。
それを委譲して神戸市に渡したわけです。管理のために。だから心理的にはね、僕らの財産なんですよ、木も含めて。ようやく育ってきたという感じです。
これからもっと、緑とか自然をすごく大事にしようっていうのが神戸市の方針なのでしたら、今、神戸市の方針と全く相反することをやろうとしてるのではないでしょうか。

意見4
この北町ができた時に、「花と緑と歌声のある町」というキャッチフレーズを、市の方に届けました。もうその当時からこの緑道はこの地域の住民の人たちの大きな心の支えであったということです。
伐採は、その樹木の「死刑宣告」ですよね。これはね、随分慎重に考えていかなくちゃならないと思います。
緑道の樹木はそれぞれ、しっかり根が張っていると思います。そして、剪定という形で対応できる樹木もたくさんあると思うんです。
それ故に、31本伐採ということがどれだけひどいことなんだと、こんな計画が、どうして出ていったんだろうと、私はそれを思うわけです。緑道31本を伐採するということについて、再考していただきたい。

意見5
この桂木の町は、昔は緑の谷だったと聞いております。谷底に川が流れていて、その川がちょうど緑道になったそうです。そして、その谷にあった樹木や石を、緑道に移植したそうですが、それを安易に伐採してしまって良いのでしょうか。

意見6
きちんと定期的に剪定をして手入れをして、しっかり樹木の健康を守って決して倒れないようにするという活動をなさった上で、病気になった木を切るというのはわかるんですけれど、そうではなくて、まだ元気な樹木を、剪定もせずにとりあえず、管理がめんどくさいから伐採するというのは、あまりに短絡的だと思います。
意見7
緑道は、みんなで大事に育ててきたじゃないですか。毎月掃除もしています。どうしても家の扉を破るんやとか、日当たりの問題であって具合悪いんやと言うものだけ検討すればいい。そんな簡単に、みんなで育てた木を伐採しないでほしい。もっと真剣に検討をしてほしい。
木と人間っていうのはね、持ちつ持たれつ一緒に生きていくものです。人間は樹木からたくさんの癒しをもらっています。それをムダにしないでいただきたい。

意見8
伐採予定の31本、1本、1本の選定理由をですね、書いていただきたい。例えば、この樹木は、人家に被害が及ぶ可能性が、かなりあるから伐採せざるを得ないけれども、根こそぎ取って植え替えますよといった形で植え替えの計画案も一緒につけて、皆さんに納得いただけるような形で提示願えないでしょうか?
これだけの皆さんの思い、財産を守りたい。桂木の地価が崩れないのは、この緑道があるからです。緑道の樹木が切り株だけになってしまったら価値が下がるんですね。

会長 
私の方からは、北建設事務所としてですね、今これだけの伐採に対する反対意見が出ておられますし、今までのこの長い歴史の経緯があるということでですね、安易に30本というのはちょっとというお気持ちはもうこれでひしひしと伝わってるかと思います。なんとか役所の方でですね、改善策を示していただけないでしょうか。そしてまた、実際に被害に遭われている住民の方と両方が分かち合えるような案を検討願えませんでしょうか。

24日の時点では、住民や会長の意見に対して、北建設事務所からは、伐採は決定事項だと申し渡されて、説明会は終了しました。
 
 

8月25日

意見1
強風が吹いたら倒れると言いますが、ここの地区は日本の中でも非常に温暖な気候のところです。この緑道は台風でも風は緑道に沿って南北に吹く傾向が強い。東西は家屋が緑道を守っています。人家へのリスクは極めて低い地形と私は理解しています。いわゆる第三者の科学的診断を受けて科学的に検証してください。そうじゃないと納得いきません。

また、ここは小中学校に通う子どもたちの通学路なんですよ。炎天下で歩くときの唯一の救いとなる木陰があるんです。そういう日陰を子どもたちから奪うことになるんですよ。なぜ、剪定ではなく、伐採なのですか?

意見2
私はよく運動をかねて散歩するんですよ。緑道の樹木を全部切ってしまったら、夏はとても暑くて歩けません。また緑道は、冬は西からの風をかなり遮ってくれます。
この間、お腹の大きい女性の方が光を左右に避けたりしながら歩いておりました。
やはり、伐採する、陰がなくなるっていうのは、我々にとっては非常に過酷な条件になるのでは?という風に思いますので、その辺をぜひ検討いただきたい。

意見3
地球温暖化で温度が上がっている。去年より今年は2度ぐらい上がってます。
この緑道は子供たちの通学路なんですよね。で、小学校1年生から、重たいリュックしょって、手には重たい荷物持って歩くところなんですよね。これから毎年毎年上がっていく温度からも、子どもを守ってあげてほしいんですよ。我々が守らな、誰が守るんです。それにね、子供って、すごい虫が好きなんですよね。で、今やったら、緑道の木に蝉が止まっていますよね。そういう蝉取りができる自然を子どもに残したいと思っています。

意見4
私達は、森林植物園とか離宮公園に行きますけれど、年をとったら車を運転して遠出することは難しくなります。けれども、ちょっと歩いて緑道に行けば散歩ができて森林浴ができる。
車椅子や、ベビーカーを押して散歩もできる。この緑道をどう生かしていくか、住民みんなで再考し直したい。

意見5
緑道に面している方は、緑道の木の根っこなどで苦労なさっているのではないかと思います。ですから、緑道に面してる方の意見や気持ちを、大切にしていただく必要があるんじゃないかと思います。

意見6
樹木を植えたのも私たち人間です。樹木は、もう一生懸命生きてます。そうすると、根を張った時に害があった時には、これは人間が直してやるのが当たり前なのではないでしょうか。

意見7
今出ている伐採計画についてはとりあえずもう中止をしていただいて、定期的な剪定ができていないとか、路面の段差の解消とか、知らない間に伐採されて後に何も移植されていない場所があるとか、植え込みに雑草がはびこっているだとか、そういった緑道の問題点を全て洗い出して、中長期的にどのように解消していくのかということを、予算をつけて必ずやっていただきたい。
住民には、地域を守るために清掃などを行ったり、植栽を維持・管理してきた愛情があると思うんです。この緑道は、次世代に残していくべきレガシーと心得ています。ですから、伐採しますと短絡的に言うのではなく、美しい緑道を残すための議論をしていただきたい。

意見8
まず樹木の安全性や診断を科学的に行う必要があると思います。そのために、樹木医と診断機器、またノウハウをお持ちの、伊丹市に会社を持たれている中島樹木クリニックを起用することを提案します。
中島さんは、樹木兵庫県樹木区議会の理事長です。
実は、8月に中島理事長にここにお越しいただいております。で、 緑道の外道を監察いただいて、今回の31本には特に伐採を必要とする痛みは見当たらない、剪定で十分対応できるというお言葉をいただきました。

意見9
昨年、桂木2丁目では緑道に関するアンケートが取られましたが、実は1件を除いて伐採してくれという意見は1つもない。落ち葉がたまって大変とか、草が生えてとかはあるが、伐採してほしいという意見は1件だけだ。それなのに、なぜ、伐採することになったのか、不可解でわからない。

意見10
今後のことをどうするか、改めて申し込んだら受けていただけますよね。
中途半端なアンケートで、伐採計画をここまで進めたわけですから、改めて白紙に戻して、神戸北町としての行動のあり方ということを決議して、あなた方に申請したらやってもらえますよね。

住民の意見に対して、北建設事務所からは「伐採という言葉は全く消えない」といった返答でした。
そして、今後のことは、連合会長山本さんを通して、北建設事務所に意見をしてくれということで、解散となりました。
10月8日現在では、伐採は一時延長ということになっておりますが、中止はされておりません。
今後の緑道をどうしていきたいか、多くの方と共に考えていきたいと思います。

 
 
 
 
 


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