強いんじゃない、強くなろうとしてきたのだ【リハビリ日記】53

リハビリ中で、何をするにもスローなせいもあるのか、最近慌ただしく、リハビリ日記を更新する時間もありませんでした…。

ありがたいことに、クリスマスも年末年始もないほどお仕事もあります。

リハビリとお仕事に明け暮れる中、今年ラストのリハビリ日記です！

自然体が心地良い

リハビリをモリモリやっていると、「強いですね」と言われることがあります。

「落ち込むことはないの？」「なにも感じない人なのでは？」と思われている雰囲気も。

「前向きですね」と言われることも増えましたが、入院前はむしろ自分は「ネガティブ」だと思っていました。それが、180度変わって「前向きな人」に。

それほど自分が前向きとも思いませんが、退院後のほうが自然な自分のような気がしています。入院前はそれくらい自分を見失っていたということかもしれません。

強くなろうとしてきた

「強いですね」については、この世に強い人間なんていないと思っています。
「強くなろうとしている人」と「弱いままでいいと思っている人」がいるだけなのではないかと。

そして、困難に直面して挫けそうなとき、
「弱いけど、頑張ろう」と思うのか、
「弱いから、頑張れない」と思うのかは、人それぞれの自由だと思っています。

また、すべてのことに頑張る必要はなくて「このことについては頑張らない」があっていいのだと。
私にも、「もうこれについては頑張らない」と荷を下ろしたことがあります。

思い起こせば10代のころから自分の弱さに直面し、
「なんて自分は弱いんだろう。強くなりたい」
「こんなことで傷ついてしまうのは、自分が弱いせいだ」
などと自分を責めてきました。

弱いままで、挫けているのはつらいから、
「強くなりたい」
と願い続け、自分の弱さと向き合ってきたせいか、いつの間にか「強くある」ということが習慣化したのかもしれません。
強くなったのではなく「強くありたい」と思う気持ちが根付いたというか。

なので、「強いですね」と変わった生き物のように言われると、
強い人間なんていないよ
と言いたくなるのです。

そして、これが「前向き」なのだとしたら、前向きにならなければやっていられないからです。
人は、希望を失ったら死んでしまいます。
絶望しないために、私には「良くなることしか考えない」ことが必要不可欠で、そのおかげか（もちろん、助けていただいた方々のおかげでもありますが）、奇跡を起こすかのように、ぐんぐん回復してきました。

11月は一人外歩き月間、12月は筋肉モリモリ月間

退院以来、付き添いなしでは外歩きができなかったので、一人外歩きができることが目標の一つでした。
そして、一人外歩きができれば、歩きの自主練ができると思っていました。

8月18日に、初めて自宅物件の急で手すりのない階段を付き添いなしの一人で上り下りすることに成功。
以来、一日に一回は一人で階段上り下りをして、10月の末には一人で外の道を歩くことができるようになりました。ヨチヨチではありますが。
コツコツ毎日続けてきたのは、まぐれで一回できたのではなく、できるようになったという自信を持ちたかったからです。

そこで11月は「一人外歩き月間」と名付け、雨の日と通所リハビリに行く日以外は、一人外歩きを続けてきました。

そして12月は「筋肉モリモリ月間」と名付け、筋肉を付けるため、自主練に加え、プロテインを摂り始めました。

人間の体には、本当にタンパク質が大切なんですね！と実感。
気のせいかもしれませんが、いえ、気のせいではないと思いますが、確実に力が付いています。

強がりではなく、入院前より幸せ

「強いですね」「前向きですね」
と同時に、
「いきなり体が動かなくなるなんて……、自分なら嘆き悲しんでしまう」と言われたりもします。

入院したとき、実は私はホッとしました。死んでしまうかもと思い、これで終わりにできると思ったからです。
自分で死ぬのはダメだけど、寿命なら仕方ないよねって。そのくらい苦しかったのです。

入院前の私はストレスまみれで、発狂しそうな状態でした。

なので、入院することで、私は救われたのです。

死んでしまうかもと思いましたが、まだお疲れ様ではないらしいと気付いたとき、生きられるのならきちんと生きようと思いました。それまでもふざけていたわけではないし、なにがきちんとなのかわからないけど、とにかくきちんと生きようって。

入院、リハビリの日々は大変ではないと言えば噓になります。それはそれは、大変です。

だけど、こうならなければ知り合わなかった方々と出会い、その触れ合いに身体と同時に心も癒やされました。

これは強がりではなく、入院前より今のほうがずっと幸せです。というか、今が今までの中で一番幸せです。

死に損なうくらいの体験をして、やっと変わることができた、自分らしく生きられるようになりました。

2022年の目標は？

先の目標を立てるのが苦手なのですが、とりあえずもっと外出できるようになるのが目標です。

次の目標は駅前まで歩き、駅前のお店で買い物をすること、そして電車に一人で乗ること。

もっと外出できるようになるのは、それがクリアできてからですもんね。お正月もリハビリとお仕事に明け暮れそうです。

私は元々、歩くことが好きでした。なので、歩けることが楽しくて幸せでたまりません。そして、もっと自由に外出できるようになるのも楽しみです。

お世話になっている方々に恩返しをしたいし、これを読んでくださっている方々にも、体験をシェアするのことで、なんらかのお力になれれば。。
自分の体と向き合い、歩ける喜びをかみしめて、2022年も行くぞー！
良いお年をー！