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「春一番盗んだバイクで走り出す そんな俳句を昔作った」

枡野浩一 さんの短歌が好きです。

以前、又吉直樹さんのYoutubeチャンネルで、枡野さんの「本人が読む場所に書く陰口はその本人に甘えた言葉」という短歌を紹介しているのを見ました。そして、一瞬で心を掴まれました。「ああ、意地悪なことを言うのは、確かに本人に甘えているなぁ」と、妙に反省しました。

後でその短歌のことを調べたら、なぜか西荻窪にある書店「BREWBOOKS」さんのページに行きつきました。
BREWBOOKS – 麦酒と書斎のある本屋

なんと、枡野さんの直筆のその句が売っているではありませんか。イラストレーターさんと漫画家さんが、それぞれその短歌からイメージした絵を添えていらっしゃる豪華仕様です。

ちょっと、贅沢すぎませんか・・・。

残念ながら「本人が 読む場所に書く陰口は その本人に甘えた言葉」の作品は売れてしまっていました(いや、当然だし喜ばしいことです)が、他の作品はまだ購入できたので、どれにしようか迷った末に、この歌を選びました。まさか、残っていてくれているとは。

好きな歌人の直筆の短歌を手にできる機会なんて、そうそう無いことだと思います。ああ、嬉しい!

最近よく、「豊かな生活って何だろう」という話をします。
プロアマ問わず、好きな作家さんや作品があって、それを迎えられる生活は、間違いなく豊かな生活の一つです。

実は以前、雑誌の投稿コーナーで、枡野さんに短歌を選んでいただいたことがありました。

そんなご縁もあり、お迎えするに至りました。
もしもほかの場所で見つけても、私は購入しなかったかもしれません。
私にとって、今回この作品をお迎えできたことは、息苦しいコロナ禍にあって、良い思い出の一つになりました。

素敵なご縁を、ありがとうございました。

こういう瞬間を逃さなくて済むように、私は日々、仕事をしているのかもしれません。

あらためて、枡野さんの本を読みまくろうと思います!!

(2021.9)

※下書きに保存したまま1年が経過していました。

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