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「国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話」(江戸東京博物館)に行ってきた

江戸東京博物館で開催中(2021年4月4日まで)の、「国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話」に行ってきました。

見出し画像は、会場に入る前にあった、「パレメチュシグのミイラ・マスク」のレプリカです。



何でも、このパンデミックで国をまたいでの移動が大幅に制限される前に、梱包が済んでいたという話です(正確ではないかもしれません)。そうでなければ、とてもではないけど開催できなかったみたいです。

日本初公開のものも多く、これを逃したら、当分見る機会がない物も多いとなれば、行くしかないでしょう。とはいえ今度の日曜に春場所が始まると、両国自体が混んでしまうので、焦って行ってきた次第です。


博物館の入場時に検温と手の消毒があり、もちろん感染症対策には気を使っています。混雑時には入場制限を行うということで、安心して出かけましたが、うーん、激混みではないものの、普通に混んでいたような(^-^; 20人入場させたら2分空けるなど、かるーく制限しながら入場させても良い気がしました。


最初に目につくのは、何体ものセクメト女神像。ライオンの頭を持つ戦いの女神で、その圧倒的な破壊力に、病気を治癒し、人々を救済する女神とみなされるようになったそうです。

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セクメト女神像

ちなみに入場時に、「疫病退散!」と書かれたセクメト女神のしおりを頂きました。お守りとして、大事にします。


最近の展覧会の常として、一部を除き、写真は撮り放題。ただし、フラッシュは駄目ですよ!

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礼拝するヒヒの姿をしたトト神とアメンヘテプ3世


ちょっとウケたのがこれ。

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カルナク神殿のアメン神官ホルの方形彫像

ずばり、体育座りをしています。


あとはこれですね。

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アクエンアテン王の頭部を描いたレリーフ断片

アクエンアテン(イクナートン)は元の名をアメンヘテプ4世(アメンホテプ4世)といい、アメン神の神官たちの政治への介入を排するため、アテン神(アトン神)のみを唯一の神とする宗教改革をした人です。王の名前に改名前はアメン、改名後はアテンの音が入っていることに注目。

その結果、伝統的な古代エジプトの芸術とは違い、写実的なアマルナ芸術が生まれました。このレリーフも、いわゆるイメージする古代エジプトのタッチとはだいぶ違いますよね。

説明には「顔の各部分が極端に誇張されている」とありましたが、でもほぼこういう顔立ちの人だったんではないでしょうかね。

結局彼の宗教改革は、ほぼ彼一代限りで終わります。有名なツタンカーメンはアクエンアテンの娘婿ですが、出生時はツタンカートンで、アメン信仰を復活させた後、ツタンカーメンになりました。ま、ツタンカーメンの方が響きが良いですよね。


なんで元に戻ったかと言えば、1つの理由は、アマルナ時代には人々はアテン神に自ら祈ることは許されず、アクエンアテンと妃ネフェルティティのみが神との仲介者だったから。……せめて神に直接祈りたいですよね。上記のセクメト女神に見られるように、もともと人々はそれぞれの役割の神に直接祈っていたんだから。

ともあれ、これまで見てきた古代エジプト展の中で、今回が一番アマルナ芸術のものの出品数が多かった気がします。


会場を出ると、お土産コーナーを経て、カフェで期間限定でエジプト料理を出していました。

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手ぶれしてて、すみません。メインがコシャリといい、パスタが混ざったミックスライスにトマトソースをかけたものです。私はアボカドサワークリーム添えのにしました。あとモロヘイヤスープと、デザートにオムアリというパイプディング。どれも美味しかったでーす。

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