ゴルゴなわたし(いつも心に危機管理のアンテナ立てて)

ゴルゴ13でないが、わたしは他人に自分の背後を取られると殴りそうになる。もちろん本気で殴ったりはしない。ただ、最悪を想定して脳内シミュレーションする癖がある。

もしも今、人が襲ってきたら、わたしは何で防護できるか。鞄は革製でもったいないし、やはり一発殴っておいて、相手が怯んでいる隙に助けを呼ぶか。

腕を掴まれるとか、背後から抱きつかれる、いろんな場面想定をして護身術の練習をしたことがある。でも、やっておいて損はないが役には立たない気がする。

相手が自分を傷つけようという強固な意思を持っていたら、一発目でバシッと勝負を決めないと力で負けてしまう。

だから、危険な奴と近距離で勝負する必要がないように、日頃から人を観察して危機回避するようにしている。

人とすれ違う都度、間合いを取ったり、もし襲われたらどう対処するか考えて歩いている人は珍しいだろう。ただアラ還ともなると、脳内シミュレーションと実際の身体的能力の格差が大きくなっているけどね。

だから、早めに危機を察知して、逃げろー!これに限る。間違ってもスマホに夢中になったりして、初動が遅れるなんて言語道断だ。

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ところで、わたしは飛行機に乗ると、事故のときの避難誘導をする座席を希望する。

正義感が強いというより、しんがりとして、最後の始末をつける自分を観ることに興味がある。危機的な状況に本当の自分が現れると思うし、本当の自分に会ってみたい。

飛行機に乗り込むと、ぐるりと見回して男女比率や年齢層を確認しては、誰が災害弱者か目星をつける。

危機的状況回避の同志として、協力してくれそうな人にも目星をつける。一人で危機管理ごっこをしているようなもんだ。

1時間足らずのフライト。何事もなく無事に現地に到着すると、心のなかでグータッチをして互いの健闘を労う。

そして、ゲートを抜けるとそれぞれが自分の目的地に向かって歩きだす。

飛行機のなかでは機長に預けていた自由を、再び自分のもとに取り戻し、"自律"して動きだす姿を見ているようで楽しい。

自律する、自分を律するとは、自分に制限を設けるようなもの。自律がないと自分らしきものが何だか曖昧になってしまう。

みんながそれぞれ自分の目指す目的の場所に向かって、自分の形を作りながら動きだす。わたしも"ゴルゴな自分"を演じながら、自分らしさを大切に歩きだす。

常に背中を意識して(笑)。