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今日は1日靴作り

今日もはりきって靴作りに、山奥の工房まで車を走らせた。

久しぶりの上天気で、青空まで顔をだして、穏やかな天気に感謝だ。自然の猛威には従うしかないが、出来ることならおとなしくしてほしいもんだ。

ところで、前回は穴を開けて終わったので、今日はひたすら縫う作業。次のメンテナンス(マッサージ)予定は金曜日なので、それまで持つかしら、、、。

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中敷きに、外側になる本革を縫い付けるが、表面がピシッとなるように角度をつけながら縫い付ける。まず、何ヵ所か仮留め。これが手強い作業で、何しろ本革が固いので、穴を開けるだけで往生する。

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波縫いでグシグシと一周、縫い終わったら、弛みがないように糸を引く。次に、波縫いの間にも波縫いをしていく。そして、またもや弛みがないように糸を引く。

糸は引きすぎると革が切れるし、引っ張りが弱いと歪みに繋がりそうだ。

顔も靴も、弛みは禁物だ。

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我ながら、歪みなく、均等に引っ張って縫うことができた、と自画自賛。

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数時間を掛けて、両方の靴を縫い終わった。肩はバリバリだ。

中敷きと外側の革を糊で張り付け、ペンチのようなものでグイグイと押さえてくっ付け、しばらく放置。

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次に、踵に当たる部分に釘を打つ。馬蹄形に打つのだが、少しくらい釘が横を向いても、抜くのはもったいないと、ガンガンと金槌で打ち込む。

指の腹で触れると釘の頭の存在を感じるが、まあ、いいだろう。存外、適当な性格。だが「触っても分からないように打ち込む!」と師匠が言う。

が、どうしても入らない。どうも、もったいないとケチって、釘を曲がったまま放置したのが災いとなったようだ。

「真っ直ぐ打つ!」と言っていたが、師匠の言葉にはちゃんと意味があり、次回からは、素直に従おうと心に誓った。

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やっと靴底の作業に入った。あとは底になる材料を切って、張り付けて、側面を削ったら終わりと思ったらとんでもない。いや、やることはそれだけなのだが、靴底を頑丈に張り付けるには、中敷き(と勝手に呼んでいる)の底を削る。削って抵抗があることで、一層、糊が強固に働くというのだろう。

地味な作業は嫌いだ。

「ため息が聞こえますよ~」と、師匠がからかうように声を掛けてくる。口を尖らせて、ひたすら目付きでガリガリと削る。

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1日掛けて、そろそろ終わりが見えてきた。あと、1回か2回で終わりそう。月末には、新しい靴を履いて記念撮影だ。