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子どもの時、読んでいた漫画がエロいと母親にバレた日

私は活字が嫌いな子供だった。今やnoteで記事を更新しているし、直近の仕事も少しライティング系のことをしていたのだが、今でも活字だけの本を一冊読むのは少し気力が必要に感じる。
しかし、漫画は別。字だけの本を読まない私に、母はせめて漫画をと、割と何でも買い与えてくれていた。『ガラスの仮面』なんかは舞台をそのまま描写するので文字量が膨大なのだが、とにかく絵さえ付いていれば読むことができた。
それに、絵を描くのが好きだった。よくイラストを描いたり漫画を作ったりしては人に見せていた。ただ、小学校の時点で自分にはオリジナリティがないと気づいてしまい、早々に漫画家の夢は諦めた。今思えばもっと描き続けていればよかったのにと思うが、とにかく私の絵描き欲はそこで終了した。

『ふしぎ遊戯』との出会い

では具体的にどんな漫画を読んでいたかというと、『セーラームーン』や『こどものおもちゃ』など、少女漫画が好きだった。
『ふしぎ遊戯』にハマったのは小学3年生ぐらいの時。きっかけはまったく覚えてないのだが、多分アニメで放送していたからだと思う。夕方6時ごろやっていて、親が夕食の支度をする頃に見ていた気がする。
その流れだったのか、気づいたらコミックを買ってもらうようになっていた。しかし、ふしぎ遊戯は少しエッチな描写が多い漫画だったのだ。親はそれを知らずに買ってくれていた。私は私で、何もツッコまれないからいいと思っていた。

あらすじを少し紹介すると、主人公の女の子とその友達が図書館の本の中に吸い込まれてしまい、その世界での様々な出来事に巻き込まれていくという話。ざっくりしすぎかw
本の中の世界は昔の中国が舞台。そこでは朱雀、青龍、白虎、玄武…4つの神が存在し、その神を召喚することができれば3つ願いが叶う。召喚するには、1つの神につき七星士と呼ばれる選ばれしメンバー7名と1人の巫女が必要とされ、主人公と友人は成り行きでそれぞれ朱雀と青龍の巫女になってしまう。しかし、朱雀チームと青龍チームは敵対関係になり、彼女たちは争わなくてはならない仲になる、という感じ。

で、なぜそれがエッチな展開になるのかというと、神を召喚する巫女は処女でなくてはならない(!)という制約付きなのだ。朱雀チームと青龍チームは敵対しているので、青龍チームが朱雀の巫女の処女をあの手この手で狙ってくるというわけだ。なぜかそういう卑怯な手を使うメンバーが青龍チームばかりに集まっていて、人相も悪いし完全にヴィラン。朱雀チームはそういうことはしない、クリーンだ。粛々と七星士を集めて旅を続ける。あとはまぁ、チーム内で巫女と七星士が恋仲になるのでそこの描写もあったわけだ。
コミックは全18巻で完結していたのだが、1〜13巻と18巻は買ってもらった。なぜ18巻に飛んだかというと、単純に最後が早く読みたかったから。でも後々、結末を見といてよかったと思う出来事が起こった。

エロが母にバレた日

ある日、母が「ふしぎ遊戯ってこんなエロいの?!!女の子がいつもはだかんぼうじゃない!!」と絶叫した。ついにバレた。母はドライヤーをしながら暇だったらしく、近くに置いてあったふしぎ遊戯の13巻を手に取ったらしい。
ちなみに13巻はまさに神を呼び出し佳境に入った部分で、戦いによって主人公の美朱の制服がはだけまくり、最後は現実世界でない異次元みたいなところに突入しここでも全裸。たしかに長時間裸だったし、その状態で意中の男性と抱き合っていた。
しかし、私はふしぎ遊戯のストーリーにハマりまくっていたのでそこはあまり問題視していなかったというか、一応必要な描写ですし、恋仲の2人は愛し合っているのだから仕方ないじゃないか(笑)私は完全にエロに耐性がついていた。重要なのはそんなことより、主人公の美朱と本の中の住人である鬼宿(たまほめ)が2人で生きていけるのかどうかなのだ!2人は別れないといけないの?!
しかし母は何も知らないので、いきなり裸描写の連続で驚いてしまったらしい。そりゃ何の予備知識もなくいきなり13巻を手に取ったらそうだろうよ。
本来この13巻は涙なしでは読めないほどの感動作なのだけど、母からはエロ本認定されてしまった。その日以来、14巻以降は買ってもらえなくなった。なので私は14〜17巻に何があって18巻に繋がったのかはあまりよく分かっていない。ちなみにあの時母が手に取ったのが18巻でなく13巻だったのは不幸中の幸いである。18巻はもっとすごいから。

子どもに与える適切な漫画とは…

今甥っ子が小学校高学年なんだが、エログロをどこまで許容するかは度々家族内で問題になる。例えば鬼滅の刃もグロ描写が多いので、流行った時議題に上がった。(結局単行本全巻与えていた)
私は毎回この手の話になると「まぁ、私ふしぎ遊戯読んでたけど…」と思っている自分がいるし、同時に、気まずいから私の時のことは思い出さないでくれ〜とも思っている。身内に性に関することは知られたくないものだ。

しかし多少はエロを知っといた方がいいのかも、と思った出来事が1つある。小学校の時に通っていた塾で、「セッ◯スって何?!」と色んな人に聞き回っている女の子がいたのだ。みんな動揺して「え、えーと…」と言葉を濁していたので、彼女は痺れを切らして、黒板いっぱいに疑問をぶつけようとした。途中まで書いたところでみんなから引き止められたものの、授業で入ってきた先生にまで質問していた。先生の回答はこうだった。

「男女の行為です。」

まぁ、たしかに塾の先生には性教育の義務はない。しかし彼女はあの回答で納得したのだろうか。かく言う私も、マセてた割に性行為の全貌を何となくで把握していたので、下半身を使うことまでは知らなかったし、子供はおへそから生まれるのかと思い込んでいた。だってそうでもなきゃへそなんていつ使うのさ。
もうちょっとどこかでちゃんと知っておいた方がよいと思うのだけど…性教育は難しい。

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