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繰り返す深呼吸で消えていく一日が、また続く。

父が亡くなって二年たちました。最初の一年は相続関連の雑務が、そしてその途中から今に続く母の介護が、自分の生活の中心になりました。

運が良かったのか悪かったのか、父が倒れる少し前に、それまで就いていた仕事を辞めていました。少し休んで新しい仕事を探す予定でしたが、なし崩しにそれができないまま、今は在宅で出来る仕事をしたり、時短で出来る仕事を探したりしてます。

母は『要支援2』(現在は「要介護2」)で、比較的症状は軽いほうですが、それでも一人で生活するのは難しいです。出来なくなったのは最大のものは、料理と片付け。何かを作ろうとしたり、片付けようとしても、途中で何がなんだか分からなくなるみたいです。

またパーキンソン症状も出ているので、筋力がなくお皿とか洗っても汚れは落ちません。歩くことも普通にはできず、補助カートを使うようになり、腰は大きく曲がりました。話は大体は通じているのですが、繋がりません。新しい事柄はよほどのインパクトがない限り、脳に残って行かないようです。

――これらは、ほぼ一年の間に起こりました。

ボールが坂道を転がり落ちるようです。家族は呆然とすることも出来ず、焦りながら症状を調べ、各所に連絡を取り、情報を集めました。結果、今はある程度落ち着いて生活ができています。

ただ、緩やかにですが症状は進んでいます。専門医にも、今ある薬では『症状が進むのを遅らせることが出来るかもしれないが、良くなることはない』と最初に言われています。

母のことや、自分の老後のこと。今の生活がいつ破たんするか、たまに考えすぎて眠れなくなります。そのたび、ネットで学んだ『息を長く吐く』深呼吸を繰り返します。そうすることで、いつの間にか、翌朝までの薄ぼんやりとした眠りについているのです。


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