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読書ノート 『100万回死んだねこ』

覚え違いでも近しいタイトルが出てくるだけで十分だと思う。輪郭すらも思い出せないときはどうしたらいいのだろう。

作品:100万回死んだねこ
   覚え違いタイトル集
作者:福井県立図書館
出版:講談社
頁数:192
単行本:2021.10.20

「とんでもなくクリスタル」「わたしを探さないで」「下町のロボット」「蚊にピアス」「おい桐島、お前部活やめるのか?」「人生が片付くときめきの魔法」「からすのどろぼうやさん」「ねじ曲がったクロマニョンみたいな名前の村上春樹の本」「八月の蝉」「大木を抱きしめて」「昔からあるハムスターみたいな本」
だいぶつじろう 池波遼太郎 ……
利用者さんの覚え違いに爆笑し、司書さんの検索能力にリスペクト。
SNSでもバズりがとまらない! 
クイズ感覚でも楽しめる、公共図書館が贈る空前絶後のエンターテイメント。
あなたはいくつ答えられる?

 * * *

本の正確なタイトルは、なかなか覚えづらいもの。そしてうっかり間違って覚えたタイトルを文字通りに想像してみたら、とんでもなくシュールでおもしろすぎる事態になっていることもしばしば。
そんな図書館利用者さんの「覚え違いタイトル」の実例を集め、HPで公開しているのが、福井県立図書館の「覚え違いタイトル集」。
本書は、そのなかから秀逸な「覚え違いタイトル」を厳選し、「覚え違い」を文字通りに表したイラストを添付。そしてページをめくれば「正しい書誌情報」と「司書さんによるレファレンス」が現れて……という仕掛けになっています。
読者のみなさんはきっと、利用者さんの覚え違いに爆笑し、司書さんの検索能力に驚嘆することになるでしょう。
クイズ感覚でも楽しめる、公共図書館が贈る空前絶後のエンターテイメント、ぜひご堪能ください!

講談社BOOK倶楽部より

手にとった理由

覚え違いや言い間違い、そら耳といった笑える間違いが好きなのと、数年まえに王様のブランチで紹介されており、興味は惹かれていた。

所感と感想

利用者のひとからこんな間違いタイトルを言われたら、我慢できずに笑ってしまいそうになるだろうなあ。きっと図書館司書の方は誠実に対応してくれるのだろう。知識もさることながら人格も素晴らしく、プロフェッショナルだ。

ネットで検索すれば多少間違っていてもお目当ての本はヒットする。司書さんの検索能力に頼らずともなんとかなる。それでも見つからないときは救世主となるだろう、司書さんの検索能力!
ちなみに、chatGPTで「下町のロボット」を聞いたら、そんな本はない!と一括され、もっと情報よこせと催促された。「下町ロケット」について聞いたら「東野圭吾」の作品としれっと嘘を教えられた。

「下町ロケット」という本は、東野圭吾(ひがしのけいご)によって書かれた小説です。この小説は、日本のテレビドラマや映画としても人気があります。下町ロケットシリーズは、町工場が舞台で、主人公が小さなロケットを製造するストーリーです。是非、書店やオンラインで探してみてください。

chatGPT

AIには優しさが足りない。その点においては司書さんは優しく対応してくれそうな気がする。

間違いを楽しめる余裕をもって仕事をしたいと思った。ストレスもなく、それこそ心理的安全性のある空間は心地よい。他人の間違いに寛容になれて、さらにポジティブに受け取れるようになりたい。

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