読書ノート 『満月珈琲店の星詠み』
美しいスイーツのイラストは幻想的で、心を弾ませてくれます。
大きな猫が迎えてくれる満月珈琲店。決まった場所もなく、メニューも選べない。そこは癒しのスイーツと占星術によって、人生をみつめなおすキッカケを与えてくれる、不思議なところでした。
水瓶座のトライフル
仕事に恋愛に、うまくいかないシナリオ・ライターの女性。人生につまずいて、いつしか我慢することが普通になっていた。
満月アイスのフォンダンショコラ
道ならぬ恋に打ちひしがれる2人の女性。1人は自責に囚われ、もう1人は自暴自棄になっていた。
水星逆行の再会
-〈前編〉水星のクリームソーダ -
仕事でトラブル続きの青年の回想。それは水星逆行という現象のためだった。
-〈後編〉月光と金星のシャンパンフロート -
好きな仕事をしているはずなのに違和感をもつ女性。新たな道へとすすむキッカケとなる。
満月珈琲店へ導かれた人たちには共通点があり、もしかしたら助けた猫の恩返しだったのかもしれません。
◇◇◇
とても優しいおはなしです。
自分のことを知らずに頑張るだけではダメなんだと、教えてもらいました。
◇◇◇
占星術をただの星占いだと思っていたので、間違いを正してくれたことに感謝しています。
生まれた瞬間に定められた人生の設計図ともいえる羅針盤「ホロスコープ」をつくることで、40代になったけど改めて自分をみつめなおすキッカケになりそうです。
まだまだ知らない世界が多くて、もっと若いときに出合っていたらと後悔することもあります。
しかし、この年齢になって出合ったということは、いまがベストタイミングだったのでしょう。
ちゃんと受けいれられる器が整ったということなのでしょう。いろんなことに挫折して、ちょうどいい具合に、心の扉が開いたのだと思います。
人間、いくつになっても遅いということはありません。若さを消費してしまった年代でも、いまがそのタイミング!ということは多いです。
心が弱っているときこそ、空をみあげる。そんな元気がないのなら、あお向けに倒れるといいです。
太古から人間は空をみあげ、なにを思ってきたのでしょうか。天体と星座の意味を知り、自己をみつめることができたら、人生は楽しくなりそうです。
だからきっと、大丈夫。
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