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シリーズ『食事摂取基準』#9(登場する指標)

耐容上限量

食事摂取基準において「耐容上限量」と聞いたときは、
・栄養素の「指標」である
・「過剰摂取による健康障害の回避」が目的である
と思い浮かべるのがスタートです。

引用 厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020 年版)https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf


「耐容上限量」(tolerable upper intake level:UL)
カンタンに言うと「過剰摂取を回避する量」
しっかりした定義では「健康障害をもたらすリスクがないとみなされる習慣的な摂取量の上限」
特徴「十分な科学的根拠が得られたものについては耐容上限量を設定する」「十分な科学的根拠が得られない栄養素については設定しない」

m.つまり、耐容上限量が設定されてないからといって、「過剰障害がない、ということではない」という理解です。単に根拠(エビデンス)が足りないから、値が決められていない可能性があることを、思い浮かべられるとグッドです。また、推定平均必要量などのように、「何%の確率で過剰障害がでない値」という考え方ではない点がポイントです。

関連する問題

25回167番
「日本人の食事摂取基準」に関する記述である。
(4) 耐容上限量は、80%の確率で健康障害が生じない量である。
× 健康障害をもたらすリスクがないとみなされる習慣的な摂取量の上限

ちなみに最近は、問題文は「UL」のみで出題されています(^^

今日も勉強おつかれさまです。
marcy

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