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『ジャック・ドーシー: ツイッターが必要としている変革』和訳


Q 最近のTwitterにおける1番の心配事は何ですか?

JD 健全なコミニケーションの侵害です。

Twitter上での誹謗中傷、ハラスメント、情報操作、誤情報 human coordinationなどが見受けられます。

この様な事態は13年前に我々が会社を始めた時には予想していなかったことです。

今は大規模に起こっているそうした問題を私たちの技術を使って正確に理解し、どの様に対応し、しっかりと行動に移すか考えなくてはなりません。

透明性を高めてそう言った行動を起こさないと今後も我々は間違った方向へ進んでしまうと考えています。

Q Twitterを女性、特に有色人女性や黒人女性にとって安全は場所にする為にどうすれば良いとお考えでしょうか?

JD そうですね。現在のTwitterの仕組みだと、そう言った方達が簡単に誹謗中傷やハラスメントを受けやすい環境になっています。ですので、我々はこのプラットフォームのインセンティブが何なのかをしっかりと見極める必要があると思っています。

昨年の中頃から、我々はディープラーニングマシーンを取り入れこの問題に対応し、ハラスメントを受けている被害者の方々を完全に守れるように努めています。

その仕組みは徐々に効果が出てきて、最近では誹謗中傷とみなされるツイートのうち、38%をマシーンラーニングのアルゴリズムで判断し、利用者を被害から守ることができています。

しかし以前として被害者からの誹謗中傷ツイートに対する報告無しにそう言ったアカウントを停止することは行なっていません。

ただ、数年前にはアルゴリズム解析によって不適切なツイートを見つけるような事は一切できていなかったので、被害者も我々も多大な労力を必要としていましたし、それはとても不公平なことだと思っていました。

また我々は会社として自社が提供している全てのコミュニティに対して責任があり、我々の内側にある心理的障壁を乗り越え、多様性を受け入れない限り、我々の成功はあり得ないと考えています。

そして、日々そう言った問題を感じています。

我々はチームとして仕事をするだけでなく、リーダーシップを持って問題に立ち向かっていかなければならないのです。

我々は利用者がどのような経験をしているのかを常に感じ共感することを続け、利用者が問題に対応する為のツールを提供し、利用者自身が問題に対してより簡単に対処出来る様にしていきたいと考えています。

我々の行っていることの多くはテクノロジーに関連することですが、それだけで無く、サービス自体に内包されている刺激についても目を向けなければなりません。

あなたがTwitterを始める時、Twitterはあなたにどんな刺激を与えるのか?

過去を振り返ると、それは怒りを引き起こしたり
集団行動を誘因したり、集団でのハラスメントを引き起こしたりしています。

大きくサービスのあり方を変化させる為に、我々はテクノロジーによる数多くの小さな変更を行ってきました。しかし最終的には、ネットワーク自体のダイナミクスを深く見つめていく必要があるので、そう言った事も現在行なっています。

Q あなた自身の感覚として、今の状況を根本的に変える為には、どの様な行動が必要だと思いますか?

JD  そうですね。例えば、我々はアカウントをフォローするといったコンセプトでこのサービスを始めたわけですが、人々はそのコンセプトに引かれてTwitterを始めたのでは無いと思っています。

人々は興味軸に根ざしたネットワークに興味を持ってTwitterを始めていると信じています。

彼らは興味軸の近いアカウントを見つけてフォローするのに多大な労力を使わなければなりません。

今後は彼らがアカウントでは無く、興味やハッシュタグ、トレンド、コミュニティをフォローできるようにしていきたいです。

全てのアカウントやトピック、モーメント、ハッシュタグなどをすべて表示することにより、特定のトピックや興味軸と関連して、目に入ってくる視野を大きく広げてくれます。

ただアカウント中心からトピックや関心を中心にネットワーク全体を以降する事は、大々的に根本的な変更が必要になってきます。

Q Twitterを利用する人達の中には、いいねやリツイートをしてもらう為に、挑発的な事や侮辱的なことを積極的に行って、その願いを叶えようとしている人達もいます。そう言った怒りの感情を積み上げていくようなプロセスに対して、どの様に対応していかれますか?

JD あなたの指摘は正しいと思います。

例えば我々が当初選んだことは、ユーザーにどれくらいの人数フォロワーがいるかを表示し、その数を大きく、大胆に見せるようにしました。

そしてそのようなページに重要性を与え、フォロー数の重要性を強調することでユーザーを刺激しました。

それが正しい判断だったのかと言われれば、恐らく間違っていたのだと思います。

もし私がサービスを再スタートしなければならないとしたら、フォロー数やいいねの数を強調し過ぎないようにするでしょう。
そもそも『いいね』という機能を作っていないと思います。

我々が今最も大切だと思っていることは、ネットワークに対して健全な貢献を行うことです。そして、ネットワークと対話を行い、その対話から学びを得ることです。

そういった事は13年前の我々が考えていなかったことです。そして今は、それこそが最も重要な事だと思っています。

ですので我々は、どのようにフォロワー数を表示するかに目を向けなければなりません。
また、どのようにリツイート数やいいね数を表示するか、また、最も深い問いは。そう言った数というのが本当にユーザーを刺激する為に必要なことなのかということです。

ユーザーがTwitterを始める時に増やす必要性のある物なのか?

今はそんな必要無いと信じています。

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