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フィンランド語のことわざ(エッセー)

花冷え、というのでしょうか。花はとっくに散ってしまったけど。
1か月ぶりぐらいに床暖を ON にしました。

僕は夏生まれなので、寒いのが苦手なんですが、もともと不眠症なので冬に冷たい部屋だとなおさらのこと眠れません。

それでエアコンで適温にしてからベッドにもぐり込むわけですが、どうも血行があまり良いほうではないようで、手足、とくに足がなかなか暖まらず、かといって靴下を履いてなど気持ち悪くて眠れず、冬の夜は苦手です。

昔から「頭寒足熱」とはよくいったもので、足が温かいとリラックスした気分になり、うっとりと入眠できますよね。

ところで、別に脈絡もなく、ちょっとしたボケ封じにフィンランド語のページを読んでいたんですが、すると

Jalat lämpiminä, pää kylmänä
ヤラット・ランピミナ、パー・キュルマナ

というまさに「頭寒足熱」と一語ともたがわないことわざを見つけて驚きました。(ただしフィンランド語では足熱頭寒の順ですが)

フィンランド語というのは、海外で耳にすると、時折ドキッとするほど日本語に響きが似ていることがあり驚きますが、まあ考えてみればフィンランドは日本の隣りの隣りの国ですからね。ま、間にあるのがロシアというデカイ国ではありますが。

そこで、この Jalat lämpiminä, pää kylmänä ということわざをもう少し詳しく調べてみたら、本来の足は温かく頭は冷たく、という意味のほかに(いわゆる double meaning)で、「つねに最大の警戒心をもって、でも取り越し苦労はすることなく」という意味もあるようです。
なるほどフィンランド人らしい言葉ではあると思います。

他にフィンランド語のことわざを調べてみました。

Alku aina hankala, lopussa kiitos seisoo
アルカ・アイナ・ハンカラ、ロプッサ・キートス・セイソー
「始まりは常に苦労から、最後はかならずキートス(感謝)が待っている」
(フィンランド語はローマ字読みで OK なので以下はカタカナを省きます)

Valheella on lyhyet jalat
「ウソは短足」
-- ウソだらけなのに割りと足の長い政権はありましたね・・・

Elämä on epävarmaa, syö jälkiruoka ensin
「人生なんて不確かなもの、とりあえずデザートをお食べ」
-- 不確かな人生連続の僕はそんなんしてたらブクブクと太るばかりです。

Vanha ei kuule eikä näe mutta kaikki ne kuitenkin tietää
「年寄りはたとえ目が見えなくとも耳が聞こえなくとも物事を知っている」
-- そのとおり、でも年寄り過ぎたら物事も忘れる。

Sota ei päätä kuka on oikeassa, vain sen että kuka on jäljellä
「戦争とはどちらが正しいかを決めるものではなく、どちらが生き残れるかを決めるだけのこと」
-- 昨今の世界情勢(南シナ海など)を見ていると実感します。

Jos et löydä rauhaa itsestämme on turhaa etsiä sitä muualta
「自分の家に平安がないなら、どこに平安を求めても無駄」

Sauna on köyhän apteekki
「サウナは貧乏人にとっての薬局の如し」

Älä itke ruma lapsi, ei se itku kaunista
「泣くな、ぶさいくよ、泣いてもきれいになどなれないのだから」
-- なんとも強烈ですね!

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