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スタートアップはまずスタンドアローンコンプレックスを起こすべき

これまで、有難いことにスタートアップの立ち上げ期を2社関わらせていただいてます。
概ね立ち上げから50人程度の規模までの採用がメインミッションでした。
これは僕の個人的なスタートアップの採用マインドのお話しです。

唐突ですが、攻殻機動隊という作品が大好きです。

ここで攻殻機動隊の魅力を語り出すと永遠に終わらない気がするので、今回は作中に出てくるスタンドアローンコンプレックス(SAC)という概念のみに触れます。

SACってなんぞ?

独立した個人が、結果的に集団的総意に基づく行動を見せる社会現象を指し、孤立した個人(スタンドアローン)でありながらも全体として集団的な行動(コンプレックス)を取ることを意味する。
Wikipediaより抜粋
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BB%E6%AE%BB%E6%A9%9F%E5%8B%95%E9%9A%8A_STAND_ALONE_COMPLEX

作中では様々なレイヤーでこの現象に該当する事象が起こります。
ご覧になってない方は「笑い男編」だけでも是非。

さて、現役のスタートアップ在籍の方などは「あったり前じゃーーーーん」

っと、なるかもしれません。
ではこの現象は意図的に起こせるものでしょうか?

起きるんじゃない。起こすんだ!

経営理念やミッションバリュー、多くの企業がビジョンを語り、採用活動をする昨今です。
マインドマッチングが謳われ、よりフィットする人材を求めます。
それはそうあるべきです。伝えるべきことを伝えるのはとても重要です。でもですね

大手とかメガベンチャーもやってる

普通に考えて勝てる気がしません。
圧倒的な力(資本力)を前に、同じ土俵で戦うのって英雄くらいしか勝てないです。
みんな英雄ならいいんですけどね。でも採用の領域では大抵英雄は向こう側にいます。
いよいよ勝ち目ないですね。

スタートアップはお金がない
調達だって楽じゃない

さて、どうしたもんか。。。

コアメンバーを集めましょう

いきなりオペレーティブな人を採用すると高確率で詰みます。
尖った人を探しましょう。
「金じゃねぇんだよ!」
っという人が世の中には思いの外居るものです。
んー、例えるなら山に籠って壺焼いてそうなマインドの人。こういう人は何かしらのスペシャリストであるケースが多いように思います。
まずはこんな人を見つけるのです。自社にとって必要なスキルを持ってる変態的な人を

変態的な人を見つけ出すのです!

勿論見つけるだけでは駄目です。採用出来なければいけません。
難しそう?いえ、難しいです。

採用担当の真骨頂

「金じゃねぇんだよ!」
と、おっしゃっております。
では何をご所望なのでしょうか?
。。。聞きましょう。
本音が出るまで聞き続けましょう。
本音を出すために腹を割りましょう。
これはもう決闘にも近い行為です。

スタートアップの優位性

お金はないけど、スタートアップにあるものってなんでしょう?

柔軟性と可能性です

各社フェーズによりますが、基本的にはないないづくしです。
その代わり、どんな形になっていくのか、どんなことが出来るようになるのか。
ポジティブに不確定であることが強みなのです。

「一緒に理想的な会社を作ってくれぃ」

ここで大切なことその1
ミッションバリューを相手に委ねてはいけない

この時点では一度決めたことを覆すのはおすすめしません。簡単に曲げれない信念を以て伝えるしかないです。
相手が理解してくれるまで誠意を持って伝え、共感してくれるかどうか。

相手に委ねるのは理解と共感

ここで大切なことその2
経営に興味のない相手に経営者目線を求めるな

相手は変態的なスペシャリストです。山に籠って壺を焼くような人です。
やりたいことしかやりたくない。ということをゆめゆめ忘れてはいけません。
最低限のルールは守ってもらう必要はありますが

「あんたの好きにしてくれ」

ミッションバリューに理解と共感を示してくれた相手に可能な限りの自由を与えましょう。
その山に籠って壺を焼いてるような変態的なスペシャリスト。は、きっととんでもないパフォーマンスを発揮します。
っというか、そういう人見つけないと駄目です。

これを必要な限り繰り返していきます

これで会社が求める各セクションにスペシャリストが集まりました。
みんな変態です。
これを組織の枠に納めようとするのはナンセンスです。だってみんな変態だから。

途中で離脱する人もいるかもしれません。
でもそれは相手の勝手です。
話が違ったと感じたのかもしれません。責任は双方向にあるので一方的に責めたり出来ません。

要所要所の擦り合わせ

それぞれが個別のミッションを進めていく中で当然打ち合わせが必要になります。
え?大丈夫かって?
大丈夫です。だって自分に出来るか不安だったら、変態的なディレクターも採用しているでしょう?

さて、このメンバーが作り上げるプロダクトはどんなものになるでしょうか

多分すんごいのが出来ます

あなたが命懸けで集めたメンバーです。彼らが作ったものが悪いもののわけがないですよね。

というのが理想

はい、そこまでうまくいくことばかりではないのが現実です。
しかし、スタートアップが後進として戦っていくためには絶対的に優秀な仲間を集めなければいけません。

SACのような事象が起きるような仲間を集めることが出来れば組織は加速度的に成長します。
そして強い。

さらにそれは、成長する組織を構成しているあなたの仲間個人個人が成長していることに直結していることでしょう。

以上が僕の極めて個人的なスタートアップの採用マインドとなります。
魅力的な会社がこれからも沢山増えていけばいいな。と願ってます。

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