写真に於ける”右脳と左脳”
先日の三森いこさんの写真展の中のトークイベントで写真に於ける【右脳と左脳】という話が出ました。
写真技術を最大限活かして撮った写真より、写真を趣味・仕事にしない人の撮った友達や家族の写真の方が良かったりすることがある。それは人の感性に訴えかけるものが左脳(技術)より右脳(感性)だからだという話です。
だとすると写真を趣味・仕事にする人が技術を磨き鍛錬を積んで撮る意味がないのか…というとそんなことは全くない。
リアルな生活で撮る日常には嘘がない。本来なら他人の目に触れることのないプライベートなもの。しかしSNSの発展で誰もが自分の私的な写真を発信できるようになったことで事情は随分と変わった。またカメラ自体の進化やスマホの普及で誰もが思いついた時に写真を撮る日常が生まれた。
それは意図して撮るぼくたちの写真にも少なからず影響を与えている。
写真家の中にはそれがまるで日常の風景であるかのように季節ごとの思い出を想起させるような写真を撮る人も増えた。
意図して撮る写真家の写真はシナリオ、コンセプトやロケ地、衣装など全てを意図して能動的に考え作る。
人工的な非日常を全面に出すこともあれば三森いこさんのようにフィクション半分、ノンフィクション半分…という写真を撮る方もいる。
当然、写真の表現は自由で見る側の感受性も千差万別だ。
そして写真家は撮る瞬間に左脳に囚われず、右脳を最大限発揮させるために技術鍛錬を積むのだと思う。
考えずとも無意識に体が、指が動くように。
それではまたお会いしましょう。
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