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入院1日目

さて、何とか逃げ出したい気持ちを抑えて病院にやってきた。
今回入院する病院は、最寄りの病院ではなく、元々診てもらっていた婦人科からの紹介で、職場近くの車で40分かかる病院
こんなにも心が弱いのに気安く人に頼れない私だけれど、職場に近いこの病院の方がいざという時、助けを求めやすいかもと思ったから。
案の定、上司は退院の手続きや家までの運転が大変だったら連絡してね。と優しい言葉をかけてくれた。
実際に頼ることはないだろうけど、そう言ってもらえると勇気が出る。

ナースステーションに着いてすぐ、この二週間の不安を看護師さんに伝えようにもうまく言葉が出てこない。とにかく子宮が残してほしいことを伝えるが、術式が「子宮筋腫核出術」なんだから、予定通りに進めば子宮が残るのは当然なんだろう。それでも100%はないから、自分で信じて臨むしかないのにウダウダウダウダ。泣きそうな私を気遣って執刀医が会いにきてくれることに。執刀医は医局長で、最初に診断してもらった先生だ。先生に手術の不安を伝えると、「大丈夫。子宮は残すから」と言ってくれた。そう、そうゆう言葉が聞きたかった。随分と心が軽くなった。

それでなんとか平静を取り戻し、口腔ケア、採血、体重測定、おへそ掃除(剃毛は自宅で実施済み)と術前のケアをこなしていく。

夕方、幼なじみのMちゃんがLINEをくれてコンコンと不安を聞いてくれた。思えば、このMちゃんは人生山あり谷ありで、いろんな苦難を何度も経験しているのにその度に克服し、数年後には遠い目をしながらさらりと邂逅できるすごく芯のある友人だ。
今はとても幸せに過ごしていることを、妬みを感じず、見守っていられる稀有な関係。そんなMちゃんが手術の付き添いや入院中の差し入れ、退院後のケアを気遣ってくれて心強い。

夕飯は鮭の竜田揚げで、案外美味しかった。この2日まともにご飯食べてなかったから、半分ぐらいしか食べられなかったけど久しぶりに食事を楽しめた。

完全に恐怖心は消えないけど、信じてる事しかできない。

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