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~自ら要望しセカンドにコンバート~ 可能性広げ指名を待つ!

VOL.19 内野手 漆原幻汰 (うるしはら げんた )背番号1・3年目 (副キャプテン)

Profile
2002/10/11生れ  20歳  171㎝/76㎏  右投/左打  愛知県出身  豊川高

 チームメイトからは「げんた」と呼ばれる。笑顔が似合う童顔にファンは多い。そんな「げんた」も20歳になり、入団3年目となった。「18歳で入団しましたが、年を追うごとに(NPB入りの)チャンスは少なくなると思います。そんな危機感は正直覚えています」。昨年10月のドラフト会議、NPB球団から(指名のための)調査書が届いていた5選手とともに指名の瞬間を待ったが、叶わなかった。「もしかしたらという期待はあったのですが…。でも、現実を受け入れないといかん。来年に向けて頑張ろうと、あの場で気持ちを切り替えました」。
 入団2年目の昨年、打率.299、21打点、2本塁打、盗塁12の成績を残した。及第点が付く働きだろう。だが、それは順風な末に得られた成績ではなかった。昨年は故障が響き、前期はかつてない苦しい闘いを強いられていたのだ。開幕する前の練習でも彼は別メニューで1人コンディション作りに専念し、孤独なトレーニングを続けていた。そのため前期は出遅れ、試合に出られない日々が続き、出ても不調が目立った。「2年目、周囲から期待されながら打てず、自分はだめだと、もうこれまでかなと限界を意識しました。周りには見せないようにしていましたが、野球に対して気持ちが入らなくなり、辛いと思うこともありました」と振り返る。だが、同時に「苦しいなかどこかで諦めたくない気持ちがありました」、そして「自分はまだやれるんだという気持ちもありました」。コンディション回復と共に彼は息を吹き返す。彼には自分を信じる力があったのだ。昨年は後期に限ると優に3割を超える打率を残すことになる。

心身共に充実、目指すは打率3割3分以上


 3年目の今季は、5月17日終了時点で24試合に出場し、打率.306、9打点、2本塁打、盗塁5、四球8と順調で、本塁打は昨年実績に既に到達している。身長171㎝という小柄な体全体を使ってしっかりとバットを振り込むとともに、メジャーでも活躍する吉田尚正選手の動画から下半身の使い方の動作解析を行い、力を抜いて遠くに飛ばす技術習得に取り組んだ。そうした練習が成果を表していて、今季目標の打率3割3分以上、10本塁打も決して夢物語ではない。

グラウンドで躍動する漆原選手(4月22日の西予市営宇和球場)

 彼は今季、守備がこれまでの外野から内野のセカンドにコンバートされた。しかもそのコンバートは受け身ではなく、自分から首脳陣に申し出たことだった。「僕はずっと外野手で、内野は中・高も1度も守ったことはないですが、やったことのないことがやれる面白さがあるし、野球選手として幅を広げたいと考えました」と話す。続けて「(NPBのスカウトから)外野手としては2年間見て貰っているので、内野も見て貰い、どちらでもできることを示したかったんです」。そして「その選択は間違っていなかったと思います」と漆原選手。「今は体の故障もないし、精神的にも充実しています」と声を弾ませていて、今秋のドラフトがますます楽しみになってくるパイレーツ戦士の1人である。

ひとくちメモ
趣味:ゴルフ・スケボーの動画
血液型:O型
愛称:げんた
好きなタレント:優里
好きな食べ物:ラーメン
苦手な食べ物:黒豆

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