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50代が大企業からNPOに転職した話

2年前に、早期退職制度を利用し32年勤めた大企業を退職して、職員20名弱のNPOに転職しました。

早期退職の事は記事にしていますが、転職の事はあまり書いていなかったし、投稿企画のハッシュタグに便乗して書いてみます。


早期退職後あるある

私の場合、「早期退職ありき」で、辞めた後の事は具体的に何も考えていなかった。ただし大企業の早期退職応募時にセットになっている「再雇用サポート:費用は会社もちで、再雇用サポートを◯年間受けれる」というオプションには申込んでいた。
当時所属していた企業は、数年ごとに早期退職を行っており、私より先にその募集にのって辞めた親しい先輩や、同期のその後を見ていると、
1)人脈で職歴を活かし取引先関連企業に転職
2)先に転職した先輩に誘われ同じ職場に転職
3)家庭に入り、配偶者のサポート(主婦/主夫)となる
4)全く違う分野の派遣やパートで働く
というパターンがあり、男性は1か2,が多く、女性は3,4、5が多いイメージだった。(あくまで、40代後半の早期退職募集に乗った場合です)

私の場合は、退職予定を告げた時期(1月中旬)は、ノープランであったものの、現在の延長線上の仕事はしたくない、と決めていた。

また、早期退職する2年前くらいから、いわゆる転職サイトに履歴をエントリーして、今までやってきた職務履歴にマッチングするような仕事を探してみたが、属性(性別と年齢)でトホホとなるほど、マッチするものがなかった。

「タクシー運転手になりませんか?」というオファーは何度ももらった。コロナ以後まさにタクシー運転手不足とニュースになっているが、その頃から現場は人手不足だったんだろうなと思います。

SNS上でとある募集に目がとまる

以前から複数のNPOの会員になっていて、SNSをフォローしたり、メールニュースを読んでいた。
ある日、その1つのNPOが採用募集をしているツイートを見つけ、「あ、この職種は私経験あるな」と思ったのだが、そのNPOの代表も30代だし、ホームページの画像に映る職員も皆30代に見えたので年齢にギャップがあるなと思い一旦スルーした。

数週間後に、そのNPOの採用説明会の動画がYoutubeにアップされたので、視聴してみると、とても柔軟な働き方(リモートワークと出勤のハイブリット勤務出来るとあり、また業務委託契約や、週4日未満でも勤務可能)だし、説明してくれているスタッフの人柄がとても感じの良かったので、

「ちょっと応募してみようかな」と(魔が差して)、応募した。

その後、数回のリモート面接を経て、ご縁があり採用される事になった。

ちょっと休んでから働き始めれれば、、と思っていたけれど、入社は早い方が良い、そして勤務も業務委託よりは週4以上が良いと言われて、「まあ、いいか、今の週5よりは楽になるかな」と考えて、結局3月末に退職、4月1日に新しいところに転職、という運びになった。

大企業とNPOの違い:何もかも違う

当然である(笑)。人数も5千人規模から十数人規模に。組織もピラミッドからフラットに。年齢も平均年齢40後半から30代前半に。(私がめちゃくちゃ平均年齢を上げており、20代後半スタッフが半分を占めていた)

システムは、オンプレ、メール、Microsoftビジネス(Teams、excel, word, power point etc)から、チャットツール、google workspace、クラウドに。
システム周りは慣れるのに3~6ヶ月かかったが、軽いし効率も良いし、非同期・同期を上手に使い分ける仕事のやり方に「なるほど!」と感心した。

例を一つ出すと、会議の議事録。以前の職場は、議事録担当が会議後にwordで議事録案を作成し、主要な出席者に「修正点ありませんか」とメール添付で回覧しながら追加・修正を受け付けて、晴れて完成した完成版を、出席者全員に送って完了となっていた。

今の職場では、google ワークスペースで、会議時に出席者が同期で同じファイルにアクセスしながら、時に担当を分けて議事録(メモ)を取っていき、会議終了と同時に、もう出来上がっている!その場でクラウド上のファイルリンクを共有して完了。めちゃくちゃ効率が良い。

上記は良い点

一方、弱点もあった。一人が持つ業務の範囲が広いので、深堀りする時間が取れない。タスクが多すぎて、時にはチェックが漏れる。マニュアル化が進んでおらず、属人的になる(NPOだからこそ、「その人だから出来ること」という意味であるあるかもしれない)

50代の転職だから、できること

今の20代ー30代の人とは考え方がかなり変わっている。なにしろ「不適切にもほどがある」の時代から働いてきた世代ですよ私たちは!(笑)
その世代の強みは
・我慢強い(耐性がある)
・いろいろな荒波を経て性格が丸く穏やかになっている(はず)
・コミュ力がある(はず)

キラキラ目立つ仕事は若い人に譲ってあげて、一見地味で、(若者に)人気のなさそうな職種には、私達の世代が出来る事が沢山ある。

お手本にしていたのは、映画マイ・インターンのロバート・デ・ニーロ。
謙虚に、目立たず、おだやかに。確かな仕事力とコミュ力でじわじわ信頼を勝ち得ていく・・。

そんな役割になれたらいいなと思っていた。

2年経って、少し欲が出てきたので又新たな仕事にチャレンジします。

転職に思うこと:せっかく転職するからには


コロナ禍が過ぎ、気がついたら人手不足の売り手市場になっているし、日経平均もバブル前の高値更新となり、「もしかしてこれから日本の経済状況良くなる感じ?」という雰囲気を少し感じている一方、早期退職を募集する上場企業は23年通年よりも今年は多いというニュースもある。
転職市場にどんどん人が流入していて、よりよい転職先に就職する競争が以前よりも厳しくなっているのではないかと思う。50代なら尚更、「この人なら是非来てほしい」「こんな人は来てほしくない」の選別が厳しいのでは。

職場が違うと文化が変わる。個人的には、自分の年齢が幾つであれ、覚悟を決めて「郷に入れば郷に従え」の気持ちで1年謙虚にやってみてはどうかと思う。コミュニケーションが超苦手でなければ、フリーランスよりも、組織の方が学びが大きく、出会いもあるのでおすすめ。

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