359°アルセウスバレット【CL横浜2-3/シティ3-1オポ落ち】
どうも、クソザコナメクジことまっぷるです。6回目の抽選にしてどうにか当選しましたので、5/8に開催されたCL横浜2022に参加してきました。どうせなら前回のCL愛知エクストラに参加したかったですが、大型大会に出られただけありがたいですね。
今回の記事はいつもと異なり、戦績や対戦内容について簡単に触れてからデッキの内容へと移りたいと思います。結果が惨憺たるものだったので、まずはどのように負けてしまったかをお伝えします。このような結果でもデッキ自体はむしろ個人的には良かったと思えるものになり、同じ条件でまた大会があるとすれば他のデッキではなくこのデッキをもう一度握ると思います。
アルセウス使っておいて事故負け多い…。今回のデッキ選択の理由として安定を取りたいというのも一つだったのですが、これではもうどうしようもないです。とはいえ、2大会で結果を出せず、私が強いと思い込んでいるだけでもしかしたら超弱いデッキなのかもしれないので、がめつい私も今回はほぼ無料記事にします。自慢のビックリドッキリメカが搭載されているので、それを含むデッキの詳細については有料部分で紹介します。相当の物好きな方だけどうぞ。
1.デッキ作成の経緯
さて、スタンダードレギュレーションということで、普段エクストラでまともに殴り合うことを考えない私にとってはやや難しいレギュレーションです。そんな私がTier1とはいえ練度の低いミュウやパルキアを握ったところで勝てないのは明白です。そこでTier上位をメタる側のデッキを考えることは必然でした。
エクストラ脳の私は真っ先にディアルガを考え始めました。ワザ〈スタークロノス〉が理不尽に強く、高火力+追加ターンはズルでしかありません。ワザのテキストはシンプルに追加ターンを得るとしか書いてありませんが、具体的に読み替えるとすると
というように解釈できました。構築可能かはさておき、サイド0-3からでも充分逆転することが可能です。現在のスタンダードは非常に逆転しにくい環境であり、この突出した逆転性能には目を見張るものがあります。
とはいえ、〈スタークロノス〉の要求値は非常に高く、構築難易度はあまりに高いのは明白でした。世の中に出回っているレシピを参考に、ディアンシー型、先2スタークロノス型等を試してみましたが、CLで戦い抜けるほどの安定性を見出だせませんでした。結局、安定を重視してアルセウス型に落ち着いたのですが、Tier上位に明確に有利がとれるかというとそんなこともなく、ディアルガの大きな課題である対ミルタンクがどうしようもないことを考えると、あえて握る理由がないことに気付きました。ディアルガで結果が出るとすれば、既存のデッキではなく革命的な構築を生み出したプレイヤーに限るだろうという結論に至りました。(CL横浜の結果を踏まえるとそのようなデッキは結局生み出されなかったようですね。)
しかし、アルセウスディアルガを回したことで、アルセウスがあまりに強力かつ安定であることに気付き、アルセウス系統でデッキを考えることにしました。明確にTier上位に有利がとれるアルセウス系といえば弱点を突くアルセウスバレットが思い浮かびます。そこで、アルセウスバレットで結果を出した構築を検索してみました。
このあるぱん氏の記事を見つけ拝読したところ、自分のやりたいイメージと合致していたため、これを基本ベースとしてデッキを考えていくことにしました(もはや60枚そのままで出てもいいと思えるデッキでした)。ここまでディアルガの考察に時間を取られ、この時点でCL横浜3日前だったので、あるぱん氏の記事を大いに参考にさせていただきました。こちらの記事にも目を通した方がこの後の話もわかりやすいです。
さて、ここで一旦現環境を整理しておきましょう。
環境デッキは主に上記9デッキと考えました。この中で特にパルキア、ミュウ、ドガスダイナケンキ、裏工作アルセの4つには明確に有利をとる必要があると考えました。
あるぱん氏の記事によると、パルキアとアルセウスに対しては問題なく勝てていることがわかりますが、ミュウに対しては悪アタッカーを採用して勝ちプランが用意されているにも関わらず、実際の戦績から対ミュウの勝率が低いことが気になりました。それほどミュウのデッキパワーが高いということなので、さらなる対策を用意する必要性を感じました。
また、少しずつシェア率を上げていたドガスダイナケンキに対しても弱点を突けないヒスイダイケンキVstarが厳しく、ガラルマタドガスの特性ロックでテンポを取られる展開は避けられないと考え、しっかり勝つためには何かしらの対策が必要だと思いました。
それ以外のデッキに対しては切る切らないの取捨選択、いわゆる環境読みが必要ですが、私はかつてのCLで対策を切ったデッキは大抵マッチングするという経験則を得たため、安定性を損なわない範囲で可能な限り対策をするという選択をしました。
対策枠を捻出するため、事故率を上げないようサポートやボールの枚数を変えずにTier上位に対して必須ではないカードを抜いてみました。
抜けると判断したカードはエンテイV1、エネルギーつけかえ1、こだわりベルト1、キルクス温泉2、基本炎エネルギー1の計6枚です。その理由についてはデッキ詳細で後述しますが、自由枠6枚もあれば各デッキに対する明確な対策を盛り込めるかもしれません。サポートやボールの枚数を変えていないので、この時点では元のデッキから事故率は上がっていないはずです。
2.各デッキへの対策とプラン
対パルキア
あるぱん氏のデッキのままで勝率は非常に高く、詳しくはそちらの記事を参照してください。こちらのベンチを極力絞り、タフネスマントを付けたライコウVでパルキアVstarをワンパンしていけば問題なく勝てます。
→採用カード:なし
対ミュウ
先攻の場合、後1メロディアスエコーでサイドを2枚取られると大きく負けに近付きます。そこで、その返しにイベルタルの〈はかいのさけび〉でフュージョンエネルギーを3枚割ることにしました。これにより、相手が基本超エネルギーを採用していなければ、4枚目のフュージョンエネルギーも実質割ったことになり、相手はダブルターボエネルギーでしか攻撃できなくなります。つまり、〈クロスフュージョン(テクノバスター)〉の素点が190ダメージ固定となることで、こちらのポケモンを一撃で倒すための要求値を上げることができます(例えば〈オーラバーン〉で自傷30ダメージが乗ったガラルファイヤーVですらタフネスマントを付けることでパワータブレット2枚を要求できる)。
また、イベルタルを無視してベンチのポケモンを倒そうにも、上記の通りワンパンする要求値が高い上に、結局返しでイベルタルにダブルターボエネルギーを割られてしまうリスクがあり、相手に嫌な選択肢を押し付けることができます。ダブルターボエネルギーの採用枚数は多くて3枚がメジャーであり、安易に割らせる余裕はないはずです。しかしながら、これでもウッウロボ込みの引きの良さで乗り越えてくる可能性があるのがミュウのデッキパワーです。そこで、さらにクワガノンVの〈パラライズボルト〉を使うプランを用意することで盤石としました。
複数のプランを用意してあるので、相手がウッウロボで自在に展開してきたとしても、しっかり対応できます。こちらが後攻の場合は、盤面に合わせてエネルギーを割ったり、クワガノンVでロックしている間にこちらの盤面を完成させたりと、先攻の場合とそこまで展開の差はありません。共通しているのは基本的に無傷のクロバットVmaxが完成したらほぼ勝ちです。取られていいサイドは2-2-1なので、不必要にポケモンを出さないように注意し、さらにタフネスマントでワンパンされにくいように徹底しましょう。
→採用カード:イベルタル、クワガノンV
対アルセ系統
バレット以外であれば基本的にこちらがワンパンされることはないので、闘弱点を突くことでサイドレースで優位に立てます。したがって、従来のデッキリスト同様にガラルサンダーVが重要になってきます。しかし、自由枠を捻出するためにスタジアムを2枚減らしたため、頂への雪道への耐性がかなり低くなっており、特性ありきのガラルサンダーVでは心許ないと感じました。そこで、ハピミルへのメタとしても優秀なヒスイジュナイパーVstarラインを闘アタッカーとして代わりに採用することにしました。
また、アルセバレットに対してはミルタンクを採用することで突破できる手段がない構築がほとんどであると考え、採用することにしました。
→採用カード:ヒスイジュナイパーV、ヒスイジュナイパーVstar、ミルタンク
対アルセジュラ
このデッキタイプはエネ割りが刺さるので、エネルギーを確定で割ることができるヨクバリスVを採用することにしました。ふつうのつりざおでエネルギーを戻されても、手貼りが追い付かなければ意味がないので、エネを割ったターンに攻撃が止まれば勝ちになります。プランとしてはアルセウスVstarを倒した後に、タフネスマントを付けたヨクバリスVでエネルギーを割るだけです。タフネスマントのおかげで〈キョダイフンサイ〉を耐えて2回の行動保障があります。また、倒されたとしてもメタモンVで即復帰可能なので、最大4回エネ割りのチャンスがあります。4回の内1回でも攻撃ができなければ、全てのエネルギーを割ることが可能です。
→採用カード:ヨクバリスV
対ハピミル
対アルセ系統でヒスイジュナイパーVstarラインに変更したため、ハピミルもついでに対策できるようになりました。ヒスイジュナイパーVstarでハピナスVを殲滅した後、ヒスイジュナイパーVstarが倒された後にメタモンVでヒスイジュナイパーVを復帰させてミルタンクを倒すというプランも取れるので、ヒスイジュナイパーVstarへの進化は積極的にしていきます。
また、対ミュウで採用としたイベルタルの〈ダークフェザー〉でもミルタンクを2パンできるので、そのプランであればできるだけベンチを絞った方が良いでしょう。
→採用カード:ヒスイジュナイパーV、ヒスイジュナイパーVstar
対ディアルガ
ディアルガの出回っているレシピを見るにミルタンクの突破手段がないと判断したため、浅いかもしれませんがミルタンクだけで対策可能と考えました。ディアルガで最も怖いのは上振れで何もできず負けることなので、ミルタンクを場に出すだけで即負けがなくなる(むしろ勝ち確まである)のは安心です。
→採用カード:ミルタンク
ここまでのデッキに対しては無理なくプランを組み込めたと思います。しかし、対ドガスダイナケンキと対レジに対しては特定のポケモンで対策ができることはできるものの、それを採用するとデッキとの噛み合いが悪くなるだけでなく他に比べて不確実な対策になります。また、対策枠も有限であるため、それらを採用するのは一旦見送りました。一応紹介だけしておきます。
対レジ
たねポケモンをメタるそらをとぶピカチュウVmaxで完封できると思いきや、レジアイスの〈ブリザードバインド〉でダメージこそ受けないものの、次のターンにそらをとぶピカチュウVmaxが攻撃できないため、入れ替え手段等でワザの効果をなくす必要があります。逃げエネ0なので入れ替え札1枚だけで攻撃を継続できますが、攻撃が止まって他のポケモンで攻撃しなければならなくなった場合に、ボスの指令からこだわりベルトの付いたレジロックで崩壊してしまうことを考えると、確実に勝てるのかは疑問です。また、そらをとぶピカチュウVmaxラインを採用しなければならないため、枠を2枚割かなければなりません。雷タイプなので、対パルキアでの役割を持たせることでライコウVの代わりに採用することも考えられますが、進化しなければパルキアVstarをワンパンできず、対パルキアへの勝率が明らかに下がることが予想できたため、没案にしました。
対ドガスダイナケンキ
草弱点を突けるアタッカーを採用しなければヒスイダイケンキVstarをワンパンができず、条件に合うポケモンはシェイミVorセレビィVになります。パルキアのように圧倒的シェア率を誇るならまだしも、シェア率が高いわけではないヒスイダイケンキVstarにしか役割が持てず、どちらも汎用性が低いです。そのうえ、これらを採用したからといって確実に勝てるかは相当怪しく、先攻を取ったとしても
というように、先2の最速でガラルマタドガスを倒せたとしても、こちらが常にワンパンされる可能性が高いです。タフネスマントで要求を上げることは可能ですが、シェイミVをキバナで起動させる必要があるためこちらの要求値の方が常に高く不利なのは間違いありません(先2トリニティノヴァでシェイミVにエネ加速しながら倒すという一見理想ムーブを決めても、ボスの指令でシェイミVを倒されるとヒスイダイケンキVstar2体目で詰んでしまう)。さらに、先2でガラルマタドガスを倒せずにこちらが止まった場合はさらに悪い状況になるので、草弱点を突けるアタッカーがいても勝率はかなり低いと考えられます。
というわけで対レジ、対ドガスダイナケンキの対策は切るしかないという判断になります。その他のデッキに対してはしっかり勝ちプランを想定できているので、プランを遂行できれば問題なく勝てるでしょう。ここまでで対策に必要なカードが6枚以内に収められたので、一旦デッキに落とし込みます。
元のデッキから事故率を上げることなく、対策カードを盛り込むことができました。これで大体やりたいことが実現できましたが、やはり対レジと対ドガスダイナケンキを完全に切るのは恐らく負けフラグだろうとわかり切っていたため、何か対策ができないかを考えました。考え抜いた末についにビックリドッキリメカを発見し、まさかの対ドガスダイナケンキを完全に対策できるようになりました。しかしながら、対レジについては完全な対策が見つからず、セイボリー+〈パラライズボルト〉等も試してみましたが、時間は稼げるものの手貼りだけで間に合ってしまうという致命的な欠陥が判明し、対レジだけはなけなしの耐性とお祈りのみで諦めました。すなわち、対レジという1°を除いて360°の対策を実現できたので、デッキ名が359°アルセバレットになりました(ネーミングセンス笑)。
3.デッキリストと解説
ここからは最終的なデッキリストと、その詳細の解説になります。ビックリドッキリメカ以外にもより安定性を上げるため多少の変更点はありますが、先のデッキリストで概要がわかると思うので、相当の物好きな方だけ読んでいただければ幸いです。
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