見出し画像

282/【心】二人だからこそ

昨日の同窓会は思いがけず楽しかった。

こんなに楽しめるのかと、自分でも意外だった。

同窓生の中にはお世話になった先生も来られていた。

タイムスリップとはこういうことを言うのか?

同窓会が終わってからカラオケに行こうと誘われ、
久々に歌いに行った。

メンバーは9人。

男性6人、女性3人。

私より5学年下の男性一人。
私と同級生のK。
夫と同級生のちえさん。

あとの男性3人と小百合さんは、どんな順番なのかわからない。

私は小百合さんとちえさんと初めて会った。

他の人とは学生時代に顔を合わせている。


メンバーの先輩お二人が、奥様を亡くされている。

お一人は五年、もう一人は昨年。

亡くなって五年の彼女は夫と同い年。

可愛い人だったが、私とは性格が合わなかった…のか、
全く仲良くなれなかった。

一つ年上の彼と結婚して二人の娘さんがいた。
私たちの結婚式にもご夫婦で来てくれた。

ずっと年賀状のやり取りをしていたが、
彼女が癌で亡くなったと聞いて、
茫然としてしまった。

まだ55歳だった。

昨年奥様を亡くされた彼は、歳の差婚だった。

私が高校を卒業して盲学校にいた時、
奥さんとなった彼女は確か小学6年生だった。

一方彼は夫より5学年ぐらい上だから、多分歳の差一回り以上。

こちらも病気で50代でなくなってしまった。

そんな二人を見ていると、
和やかにしながらもどこか寂しそうだ。

「今のマイブームは大阪のアイドルの追っかけ」

「娘たちの迷惑にならないように」と、口には出さないが気を遣っている様子が伺える。

そんな二人を見ていると、
夫婦が一緒にいられることがどれだけ大切なことか身に詰まさせる。

ご飯もテレビもラジオも。

買い物も旅行も。

ケンカも。

相手がいるからこそ、おもしろおかしく、楽しく。

時には面倒くさく、イライラする。

一人は気楽だけれど、

「ねぇ」と言った言葉が、そのまま自分に返ってきそうな気がする。

二人で行けるうちにたくさん旅に出よう。

良いことも面倒なことも。

美味しいものも特徴的な味も。

ともに感じながら暮らしていこう。

そんなことを思いながら、帰りの電車に揺られていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?