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アーティゾン美術館 STEPS AHEAD レポート

 こんばんは。最近展覧会に行ってみたい気持ちがどんどん大きくなっており、先日アーティゾン美術館のSTEPS AHEADに行ってまいりました。
 美術鑑賞初心者ではありますが、自分なりに感動したこと、考えたことを吐き出したい、という思いで書かせていただきました。感想や作品に関しての知識など、コメントいただけると嬉しいです。
 全ては紹介できないし写真も撮っていないので、ご紹介するのは一部となりますが、作品順は私の主観的な好みの順に上から並べています。

アンリ・ファンタン=ラトゥール 《静物》

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恐ろしく引き込まれる絵でした。今回の個人的ナンバーワン。花瓶(+花)、皿、マグカップの白い3点で三角形を形成していてとても綺麗な構図。色使いもとても見事で幻想的な雰囲気があります。近くで見ると、小さめの花びら一枚一枚が緻密に描かれています。額縁の色も落ち着いた色味で、より作品が映えると感じました。

ギュスターヴ・カイユボット《ピアノを弾く若い男》

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こちらも壁紙やカーペットの書き込みがとても緻密です。いちばん驚いたのは、反射と透け感の表現です。手元の反射もとてもリアルに描かれていますし、部屋の角でピアノと接している部分の色使いには感動しました。写真だとよくわからないですが肉眼で近くから見るとすごいです。絶妙なグレーというか。レースカーテンの奥の描写も素晴らしいです。

堂本尚郎《集中する力》

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この絵の魅力は接近して気づきました。タッチや水分の垂れ方から、この絵の持つ勢いを感じました。白い絵の具の盛り上がり方もエッジが効いていてとても素敵です。集中ってこういうたくさんの渦巻く色が混ざり合ってぶつかり合うような形なのかなというのもなんとなく共感できて嬉しかったです。

ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》

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これを見たくて今回の展覧会に行ったような面もあります。構図などは本で読んでいましたので、現場でいちばん驚いたのは色の見え方です。特に画面中央の建物の黄色?が印刷物で見るより全然味わいがあって綺麗でした。

田中健太郎《韓(HAN)ー秋に》

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真っ赤な作品。距離を取って眺めると、ふわふわしたような質感(彼岸花の裏の方ふわっとしたところのような感じ?彼岸花がどんなだったか自信はないです。)に見えます。しかし、近くで見ると、凸凹等は全然なく、白い点で構成されていました。赤の鮮やかさと奇妙な質感が焼きつきました。
キャプションを撮り忘れ、題名がわからないのですが、隣にあった緑の絵も色味や質感が独特で大好きです。どうやって描いてるんだろう。

福島秀子《銀の絵》

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まず配色が大好きです。銀、黄色、紫、黒で無機物感が強いですがその中に花のようなものが見られ、そのコントラストがかっこいいです。メタルフレームもいいですね。また、近くで見ると絵の右側や中央の絵の具が凹凸があり技法として面白いと思いました。この絵ではないですが、キャンバスを炙るような技法もあるんですね。

まとめ

 それなりにお客さんは多かったですが、お目当てだったセザンヌも見られて大満足でした。経験値不足からか、現代アートの方面で理解しにくい作品が多かった印象ではありますが、考えることをやめず、想像力をフル回転させながら鑑賞していきたいと思いました。次はどこに行こう、三菱一号美術館とか気になっています。
 5月末には同美術館でモネの展覧会も開催されるので、また訪問したいと思います。
 お付き合いいただきまして、ありがとうございました。