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人間についてのメモ

私が思う良い人間は、目に炎を宿している生きている感じの、自分がこの世界でいちばん良い人間だと信じきっている(けれど、その炎を絶やさないために薪を割っては焚べてという地味な作業を瞳の奥で誰にも見られないようにコソコソ繰り返し頑張っている本当は自信のない)人が良い人間だと思ってしまう。

案外、涼しい顔してスカした様子の、自信なさげで道の端っこを歩くような(世の中のほとんどがめんどくさい、自分には関係ない、興味ないといった風のどこか遠くの世界へ行ってしまっているような)人の方が、自分をよく知っていて分かっていて余裕があるのかもしれない。目は静かな、灰色の曇りの都会みたいな色をして、未来に期待がない、この前の濃霧のような気配を帯びている。そう思うと、それもまたすごく良い人間のような気がしてくる。

私はどちらだろう。

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