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Maorisママからのメッセージ③:カナタとの歩み。ダウン症とともに。【生後3か月までを振り返り 】

子どもの環境づくりで心がけたこと

生後2~3か月頃は、仰向けでも様々な動きが出来るような環境を整えていました。例えば、ベッドメリー。音楽を聞きながらくるくる回るぬいぐるみを一生懸命目で追っていました。

また、中に鈴が入った布製の起き上がりこぼしのようなボールを足元や手元によく置いていました。すると、そのうちボールを目がけて、パンチやキックをするようになりました。

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お気に入りのぞうさんのぬいぐるみを置いたときは、掴みやすいしっぽや鼻をぎゅっと握るようになりました。精一杯腕を伸ばし、手指を器用に使って自ら遊ぶようになりました。

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もっともっと腕をたくさん伸ばして欲しいとの願いから購入したプレイジムは、ガラガラ音が鳴るふくろうさんや、掴みやすい木の輪がついた赤い鳥さんがお気に入りで、ねらい通りに腕を伸ばして運動をしながらよく遊んでいました。

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絵本の読み聞かせや手遊び歌から気づいたこと

生後3か月頃からはよく絵本の読み聞かせや歌絵本を一緒に楽しみました。親子で仰向けになって寝転がり、赤ちゃん絵本を読みながら語り掛けると、手足をバタバタさせてニコニコ笑顔をかえしながら楽しんで見ていました。

歌絵本を鳴らしてそれに合わせて一緒に歌って聞かせると、これもまた喜んでいました。同じ頃から手遊び歌をやって見せることも増え、一番のお気に入りは「げんこつやまのたぬきさん」でした。何度も何度も繰り返し見せていたからか、気付くと両手を上にあげ、握りこぶしを合わせようと必死になっているではありませんか。これには驚きました。生後3か月のことです。「やるよ!」と言うと力いっぱい腕を上げて歌に合わせて手を合わせようとしていました。

語り掛けや歌がきちんと奏多に届いている、と確信した瞬間です。歌を耳で聞き、自分の手の動きを目で見て、さらにそれらをきちんと覚えている、ということが証明された出来事でもありました。

あの時の母の気持ち

あの頃は、かなたん母も新米母さんでした。我が子なのに分からないことだらけ。生活リズムを整えるので精一杯だったような気がします。それでも今も自信をもって言えることは、たくさんコミュニケーションを取り、たくさん遊んでいたことです。
ゆっくりでもいいから順調に発達して欲しいという一心で遊んでいました。私の場合、育児本に書かれているような定型発達の基準に特に惑わされることもなく、奏多が奏多のペースで元気に成長してくれたらそれでいいと、常々思っていました。そのことが私の心を穏やかにしてくれていたと思います。そして、素直に奏多の成長を喜べる元となっていたと思います。

親が促せる発達って?

今振り返ると、あの時は特別なことはしておらず、生活の中で無理なく出来ること、家族の誰もが特別な技術を持ち合わせていなくても出来ることを、取り入れていました。これこそが、気合を入れなくても長く緩く楽しく続けられる育児です。

そしてMaorisに入り、発達についての科学的な学びを通して初めて「あの時やっていたことこそが様々な発達を促す遊びだったのか」ということを知ることができました。知識と経験がつながり、あの時の日々の答え合わせができたようで嬉しく思っています。

米国特別支援教育を軸とした発達の専門家としてMaorisからのアドバイス

奏多くんのお母さまが、ただお子さんへの愛情が故に意識的に行っていたと言われる遊びには全て奏多くんの発達促進へとつながる意味がありました。

例えばベッドメリー。これは動いているおもちゃを「見る」練習を、赤ちゃんが楽しめる音楽を聴きながらできる素晴らしい玩具です。奏多くんは、おかげで動眼運動と聴覚の練習を同時にずっと行うことができました

続いて手遊び。おそらく最初の頃の奏多君は、ママのやっている手遊びを見ているだけだったと思います。しかし3か月後に『「やるよ!」と言うと力いっぱい腕を上げて歌に合わせて手を合わせようとしていました。』という事から、奏多君の中で、ママとの時間が「楽しい!!」という気持ち、そして「ママと一緒にやりたい!」というやる気が育まれてきた事がわかります。
お歌(聴覚+短期記憶)と手の運動、模倣をする(「見る」&「真似る」)の練習を楽しく取り組むことで発達を促進することができていました。

ママが無理せず楽しく取り組むこと。そしてそんなママと一緒に楽しめる時間と場所があること。育児の本質です。脳(特にシナップス)と愛着形成が育まれていきます。

赤ちゃんは「〇〇とすると△△になる」という反応が大好きです。この効果を目的としたおもちゃが英語ではcause & effect toyとして売られています。
お母様は、音がなる玩具を「見て→触れると→音が出る」ことに気付き、それを楽しむ事で「cause & effect 行為」を繰り返し実行されていました。
繰り返すことで目、手、体そして脳を発達させることが出来ましたね!!!!

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