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推しのひと皿

また訪れたいお店、また食べたいひと皿。
そういう余韻のようなものが残るときは、またそのお店を訪れているし、そのひと皿を食べにいっている。

誰かとだったり、ひとりでだったり。
それよりもどんな気持ちになったのか、というほうに重きを置いている。
これから「推し」の話しをしようと思う。

先月私はひとつ歳を重ねた。そのお祝いにあるレストランでランチをした。
初めての訪問なのに、すっかり心を奪われてしまった。

カウンター席に案内され、そこはキッチン内がよく見える、いわばオープンキッチンを楽しめる席だった。シェフが手際良くかつ丁寧に調理や盛り付けをしているのを直近で見させてもらっていたので、小さくわくわくしながら料理の待ち時間を過ごした。

前菜。夜メニューのいいとこどり。
サプライズのデザートプレート

食事の後、このデザートプレートが運ばれてきたときは、シェフの人柄に心を打たれた。

事前にアレルギーがあることを伝えていなかったので、直前にデザートプレートを用意できないと言われていたのだ。それなのに、「あるもので作ってみたので、お代は結構です。おめでとうございます。」と微笑むシェフ。
すっかり心を奪われたというわけだ。

日替わりか月替わりであろう夜のメニューも、きっと心が小躍りするのでは、と期待している。

近いうちに、推しのひと皿を食べに行こう。
また必ず訪れたい。

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