ミュージカルは人生を狂わせた「夢を追うことは残酷だ」
毎日でも観に行きたいくらい、
私はミュージカルが好きだ。
ただ1つ言いたいのは、
私はあのミュージカル映画に人生を狂わせられたということだ。
あれがなかったなら、
どれだけ単純な人生を送ることができただろうか。
時は遡ること高2の冬。
その時私は、
よくいる高校2年生らしく、
自分が本当にやりたいことと周りが自分に望むことのギャップや、本当の自分は何なのかとかいう思春期らしいことに葛藤していた。
そんな自暴自棄の私は試験前にも関わらず、
もやついた気持ちに目をそらそうと、
映画館に行きミュージカル映画「LALALAND」を観た。
ハリウッドで女優として成功を夢見る女性と、ジャズミュージシャンとして自分の店を持つことを夢見る男性の恋愛を描いた作品である。
高校2年生で私は「夢を追う」ということは美しいんだと映画を観て感じた。
でも現実は違う。
夢を追うことは残酷だ。
何かを手に入れるには、何かを犠牲にしなければならない。
実際、映画の結末で2人の大きな夢は叶う。
だけど2人の恋は残念ながら終わる。
私は「ハッピーエンド」の部分にしか目を向けていなかったせいで、夢を追うということだけを美化してしまい、夢を追うことへの犠牲に気づくことができなかった。
この映画に感化されすぎて「大きな夢」を叶えたいと決意した高2の自分は、その後、かなり多くの挫折を経験してしまうことをまだ知らない。
このように、映画「LALALAND」を観た私は、
「夢を追う」ことを美しいとし、
がむしゃらに自分の信じた道を進み、
そこで挫折を味わい、
夢を叶えることが本当は大きな犠牲を伴うことを知った。
夢を追うことは残酷だと思う。
私は「LALALAND」が好きだが、
好きすぎたせいで「LALALAND」に人生を狂わされ、
挫折を知り、
夢を追うことの残酷さを知った。
だが、夢を追う過程で得た経験のほうが、
挫折で味わった苦しみより、
遙かに大きい。
夢を追うことは残酷だけど、
夢を追わなければ分からない世界もある。
だから、私は今でも夢を追う。
それが残酷だとしても。
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