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風呂

昨日、仕事から帰宅すると、先に帰宅していた夫が早く風呂に入りたそうにしていたので、簡単にシャワーをすませ風呂から上がった。
「出たよ、入っていいよー」
と声をかけると、夫が
「もう出たの?」
と不思議そうな顔をして私をみた。
(いや、あんたが早く入りそうだったから、少しスピードアップしたんでしょ・・)
と思ったりもしたが
「そうだよ。」
とだけ答えた。
そういえば、何日か前も、子供たちから
「お母さんの風呂は早すぎる。ちゃんと体を洗っているのか。」
となんだか訳の分からないクレームが来た。
思い起こすと、独身時代はこんなに風呂やシャワーの時間が短くなかった。
フルタイムで仕事していて、子供は3人。そんな子供たちが小さなころは、風呂に入れるのも時間との勝負だったから、いつの間にか手早く風呂に入る癖がついたのかもしれない。
だって、子供を洗って、自分も洗って、風呂から出して、ふいて、着替えさせて、自分も着替えて・・・って、やること多すぎる。
しかも子供、じっとしてないし。
お風呂でほかほかにあったまった子供を着替えさせる終わる頃には、自分は冷え冷えだ。
せめて自分が温まったり体洗ったりする時間が欲しくて、風呂の中には様々な遊び道具を投入した。風呂の壁にお絵かきできるクレヨンを買ったり、水で動く水車を設置したり、浴槽にスーパーボールをぶちまけて、スーパーボールすくいをさせたりもした。
でも、それらのおもちゃを洗うのが大変すぎて、風呂掃除で逆ギレして捨てまくってしまった。
子供の風呂は、夫がいるときにはできるだけ夫に頼んでいたが、父親の風呂認識は、子供を洗って風呂から出すところまでが風呂の世話だった。
「お母さん、出たよーーー。」
と、たいして時間もたたないうちに呼び出され、びちょびちょの子供を渡される。濡れたままハイハイしたり、走り回ったりする子供をバスタオルでゲットし、作りかけの夕飯をほうりだして、湯冷めする前に着替えさせるのはひと苦労だ。
家に着くまでが遠足・・・というが、世の父親は着替えさせるまでが風呂当番・・という認識でお願いしたい。
そんなわけで、気がつくと自分の風呂時間があまりに早くなったので、一時期は、浴槽につかっているときは本を読むことでなんとか時間をつぶしていた。
しかし、コロナが流行りだし、家族の食事を安全に作る使命感から、仕事から帰宅後すぐにシャワーの生活になり、夕飯を作る時間を確保するため、やっぱり風呂が短くなる。コロナが5類になった今もこの習慣は変わらない。
困ったものである。

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