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ワイルドスワン
今年読んだ中で一番印象に残った本。
家族、政治、人道的なもの、色々なことについて考えさせられた。国民党から共産党になり熱狂的な支持者になった父。平等な統治に感動しながら、今はもっと良い社会になるための基盤と信じて食糧難に耐える。しかし後に毛沢東の権力集中の政策のため、迫害される。それでも父は知識があったから生涯考えを曲げなかった。そして精神病にかかり、悲惨な最期を遂げる。
あとがきにもあったが毛沢東は人民の考えを変えさせて戦わせたのだ。作品中にたびたび、この間まで仲間だった人が迫害の標的となり自殺するというシーンがある。しかし毛沢東側近の悪い人の仕業だということで我慢しないといけない。この統治体制により、毛沢東の死後しばらくは争いが絶えなかったそうだ。
また、自分の意見が絶対と思わせるために学ばせなかったのだ。成績が良すぎると酷い目に遭うことを知りながらもユンは英語を学び続ける。そして英字新聞の中で毛の側近が悪いのではなく、全ての悪は毛にあると知る。毛沢東の死後母の助けもあり成績で評価される時代になり、ユンはイギリスに飛び立つ。学ぶことの大切さを知った本でもあった。
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