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甲状腺ホルモンの低下を防ぎ、元気な体を作る「重要な栄養素はセレン、ヨウ素、チロシン、亜鉛」

甲状腺ホルモンは喉の全面に位置する内分泌器官である甲状腺から分泌されるホルモンです。

甲状腺ホルモンが低下すると代謝が悪くなりエネルギー消費も少なくなります。これにより、太りやすくなってしまうことも大いに考えられます。また代謝が悪いということはタンパク質の合成や他のホルモンの合成などもうまくいかなくなり、体力(ここでいう体力とは生きていく上で必要な体の機能)全般が低下するということです。

甲状腺ホルモンの材料となるのはヨウ素チロシンです。ヨウ素はミネラルの一つ、チロシンは芳香族アミノ酸(非必須アミノ酸)の一つです。

ヨウ素は海藻をはじめとし魚介類に多く存在しています。チロシンは赤身の肉やサーモン、アーモンド等に豊富に含まれています。


次に甲状腺ホルモンを活性化する上で重要なのはセレニウムです。

甲状腺ホルモンは2種類あり、T3(トリヨードサイロニン)T4(サイロキシン)です。どちらも働きは一緒ですが、T4は不活性状態であり、T3に変換されることで甲状腺ホルモンに働きは活性状態になります。この変換の際、ヨードサイロニン脱ヨウ素酵素という酵素が必要でこの過程でセレニウム(セレン)が必要になってきます。

セレンはイワシやマグロ、タラ、ブラジルナッツ、ピーカンナッツ、肉類に豊富に含まれています。

重要なミネラルがもう一つ。それは亜鉛です。

甲状腺ホルモンがうまく働くには受容体の働きも見逃せません。甲状腺ホルモン受容体がしっかり甲状腺ホルモンを認識し、結合するというプロセスにおいて亜鉛が必要になってきます。亜鉛が欠乏し、各細胞に存在する甲状腺ホルモン受容体がうまく働かなければ、甲状腺ホルモンの分泌が増えたとしてもそれらを認識できません。受容体とはそういうことです。ホルモンは分泌されるだけではなくそれらを認識し受け取る側の働きも必要なのです。

亜鉛が不足していてはせっかく分泌が促された甲状腺ホルモンも働きにくくなってしまうということを覚えておきましょう!

亜鉛が豊富なのは魚介類。中でも牡蠣がダントツです。大きさにもよりますが六個の牡蠣でおよそ35mgの亜鉛が摂ることができます。ほかにもエビや赤身の肉、魚、ナッツ類からも亜鉛は十分に補給できます。ナッツに関してはフィチン酸によるミネラル吸収の阻害が考えられないわけではないのでナッツだけで栄養素を満たそうとするのはやめた方がいいかもしれません。

まとめると、甲状腺ホルモンをしっかりと働かせるにはヨウ素、亜鉛、チロシン、セレニウムが欠乏してはならないということです。

慢性的に元気がない、だるい、太りやすくなったような気がする、うつっぽいなどという方は甲状腺ホルモンが低下している可能性も十分考えられますので参考にしてください。
僕は医者でも特別な資格をもった指導者というわけでもないのであくまで参考の一つという程度で留めておいていただければ幸いです。


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