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日本サッカーと日本政府から見える”人事を誤れば国を誤る”と言う話


私の唯一の愛読書であり、知識と教養の供給源である420円 週刊文春 夏の合併合の特集記事。篠原涼子の離婚や不倫疑惑を横目に見つつ、昭和の日本の大戦と現在のコロナの状況を踏まえてた記事で、こんな言葉がぽつりと書かれていました。

人事を誤れば国を誤る

指揮官が駄目だと国が簡単に食い潰されていくと言う意味ですが、もちろん無謀なアメリカとの戦いに日本国民を賭け金にして突っ込んでいった第二次世界大戦を先導した当時の日本の政治家とオリンピックをやりたいがために国民がなんぼのもんじゃいと突っ込んで行った今の日本の政治家を揶揄した言葉です。

これについては語り尽くされた感のあるテーマなので深くは書きませんが、とにかくトップが馬鹿だとその元で暮らしたり働いたりしている人達はモロに影響を喰らうなぁと感じます。とにかくトップ次第なんです。あなたがいくら優秀な社員であろうと、その組織のトップがアホならジ•エンドです。これは悲願のメダル獲得を目指して無惨にボロボロのコンディションでメキシコとの3位決定戦に惨敗した先のサッカーオリンピック日本代表にも共通して見られました。

選手ばかりを強化させ指導者はレベルアップしなかった日本サッカー

これまでの日本サッカーの課題は、いかにアジア止まりの選手の個人レベルを欧州に近づけるかと言うテーマでやってきました。中田英寿、香川真司、この20年で真のワールドクラスに近づけたと言う選手はこの2名だけと私は思いますが、欧州で活躍する日本人選手は増えたにも関わらず、それを指揮する日本人監督やコーチははっきり言って国内レベルの域から成長せず、先のオリンピックでも初戦から全力プレーの連続かつ、選手の交代なし、戦術なし、と言う批判もあるように、決勝トーナメントに入って奪えたゴールはたったの1点でした。

しかも、その唯一のゴールを奪った三笘と言う明らかに他の日本人選手とレベルの違う攻撃力を持つ選手をほとんど起用せずに終戦した日本代表と監督。並外れた攻撃力と言う明らかなストロングポイントを持つ選手を嫌い、守備力とバランスと言う安心安全なリスクの低い選手ばかりを使おうとする采配。

人事を誤れば国を誤る

私はこの言葉を噛み締めざる得ませんでした。
レベルを上げなくてはならないのは選手ではなく監督でした。そしてそのような日本人監督に全権を与えているサッカー協会こそが選手の前にレベルを上げなくてはならないのです。

これは少年サッカーや学校やクラブのコーチでも言えます。子供のサッカーセンスを劇的に上げるには、それを指導するコーチのレベルを劇的に上げる以外に方法はありません。サッカーで言えば、恐らく欧州と日本のサッカーのコーチや監督の質は、ジャイアンとのび太ほどの腕力の差があります。質の良い監督にトレーニングされた若い才能が更にレベルを上げる欧州に対し、レベルが劣ったままの監督にその才能やチャンスを食い潰されているのが現代の日本サッカーの状況です。


国も同じです。例えいくら日本人が優秀で勤勉だとしても、その国を設計、運営する人達が阿保ならば、国は衰退していきます。実際に日本の貧困化は顕著に進んでおり、その結果を見れば日本と言う国の人事が誤り続けているのは間違いない事実でしょう。

日本サッカーも日本も、鍛えるのは選手や国民ではなく、監督や政府です。人事を誤れば国を誤る。反対に指揮官が優秀ならば、ボンクラ揃いでも奇跡的な躍進を収めた例は歴史にたくさんあります。

犯罪が起きる方程式



yahooの記事を見ていたらある犯罪ジャーナリストの方が個人が犯罪を起こす方程式として下記のようなものを示していました。

人格 ✖️  環境 = 犯罪率

個人の人格がいくら常識的であっても、その人物を取り巻く環境が劣悪であれば、その人が犯罪を起こす確率は高くなる。

逆にいくらその人物の環境が恵まれていても、その人物がサイコパス的な人格ならば、やはり犯罪は起こってしまう。

日本サッカーやいまの日本政府をみても、彼らが考えるのは上の方程式の人格ばかり、つまり選手の能力が勝手にいかにレベルアップするか、国民1人1人の努力でいかにGDPが上がるかのような事だけで、環境の部分、つまり監督や政治家が担うべき仕事の部分を放棄している感があります。それでは犯罪も減りません。


中田英寿や香川真司のような選手が現れたのは日本サッカー協会の育成の賜物ではなく、突然変異に近い現れ方でした。こんな10年に1人の選手を待ち続けるのは非効率過ぎであり、凡庸な選手をいかに優れた環境で育成し層を厚くするのかの方が100倍、強化と言う意味では優れています。そのためにはサッカー協会や監督自身が反省しつレベルアップに励むか、それが出来ないならば辞職して後進に道を譲るかです。

日本の政治家も同じ話です。しかし彼らはそれだけは絶対にしないでしょう。自分の采配はさておいて、選手や国民の能力ばかりを他責し、その地位には意地でもしがみつこうとする。この能力だけは世界レベルですので。


今日のfirst take スティーブンAのおっさんの英語です。今日のおっさんはNasと言うシンガーの個人的トップ5の曲を紹介しています。大体こんな事を言ってる気がします。

さぁ、俺のnasの曲トップ5はこれだ。中でも1番のお気に入りはhate me now “俺を嫌え”だ。俺のモチベーションソングだ。このタイトルの感じが好きだ。俺のアンセムだ、何故か。お前の足を引っ張りたい奴らが必ずいる。あいつらは実際にはお前を止められない。しかしお前は全てのチャレンジをうけいれる覚悟ができている。これはそんな曲だ。


スティーブンAの性格を考えると、確かにhate me nowは彼らしいアンセムソングの気がします。

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