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木桶職人復活プロジェクト

木桶って、どんなイメージがありますか?今の時代だと、「伝統っぽくて素敵!」なんて反応をいただけそうですが、半世紀くらい前は事情が違っていたようです。

当時は、機械を導入して生産効率を高めるメーカーが優秀、そして、木桶仕込みは時代遅れ、そんな雰囲気だったようです。「本当は機械化したかったけど、お金がなくてできなかったんだよね…」なんて声を耳にすることも。

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木桶がつくられない時代が続く

木桶の寿命は100年~150年。かなり長く使うことができて、親子3代とか4代にわたって使われています。そのため、新しい木桶をつくろうという蔵元は皆無で、数十年という単位で新桶がつくられない時期がありました。

すると、木桶の職人の仕事はなくなってしまいます。特に醤油を仕込みような大型の木桶職人はほどんどいなくなっていて、これが2010年くらいのことです。

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小豆島の醤油蔵が立ち上がる

子供や孫の世代に木桶仕込み醤油を残したい。そのために、自分たちで木桶づくりをしようと決意したのが小豆島にあるヤマロク醤油の山本康夫さん。地元の大工さんを誘って修行にでかけます。

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藤井製桶所での修行

数少ない大桶の職人集団である藤井製桶所。山本さんたちを受け入れてくれて、ここで木桶づくりの手ほどきを受けることになります。これが2012年のことです。

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板の削り方、竹箍の編み方、全部がはじめての作業でした。

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小豆島でのはじめての一本

その翌年の2013年、小豆島で新桶づくりをしました。はじめて自分たちだけで行う作業です。4日間で20石(約3,600リットル)桶を1本組上げる予定だったのですが、スタートしてすぐにトラブルに見舞われ、最後までずっとそのような調子でした。

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一時間ごとにこんな状態でした。

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下の動画はこの時の数年後の様子なので、スムーズに作業が進んでいますが、おおよそこんな作業をしています。

毎年1月に新桶づくりを続けています

最初は10人にも満たないメンバーでの作業でしたが、1人増え2人増えが続いて、今では100人を超える人たちが集まって木桶づくりをしています。

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合言葉は、1%を2%に!

木桶醤油の流通量は全体の1%ほど。その小さなシェアを数百の小規模メーカーが奪い合うのではなく、共に市場を大きくするために進んでいきたいと考えています。

そして、「木桶仕込みはおいしい!」ということが広まり、木桶に関する商品が増えれば、日本各地に桶職人が増えていく。そんな想いが込められて「木桶職人復活プロジェクト」と名づけられています。

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専門家が集まるから木桶サミットも

醤油や日本酒などのメーカーから、有名な料理人や作家、発酵の専門家や海外の研究者など、ユニークな面々が集まるように。だから、ステージさえあれば、豪華メンバーの木桶サミットがはじまります。

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木桶の構造や修繕方法もみんなで共有。

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活気と勢いは、すごいものがあるんです。

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みんなで木桶の魅力を伝えて、足の引っ張り合いの競争ではなくて、商品の質で競争をしましょう!この考えに共感するメンバーが集まるのが「木桶職人復活プロジェクト」。これからさらに楽しそうなことが起こりそうです!

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2022年1月の木桶づくりの日程決まりました!

ご興味のある方はぜひお待ちしています。詳細は以下のサイトからご覧ください。


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