(この街が好き)富士と桜と南箱根ダイアランド
伊豆地方は早くから桜が楽しめる。1月には熱海桜、2月には河津桜。昨年6月初めに南箱根ダイアランドに引っ越して来て初めての桜のシーズン。熱海や函南町で桜を楽しんだ。南箱根ダイアランドでも早くから梅や種類の分からぬ桜が咲いていた。
しかしソメイヨシノの咲く頃は雨の日が続きしばらくウオーキングができなかった。久しぶりに外に出た時に驚いた。すっかり景色が明るくなっていて冬の終わりが感じられた。なぜ明るくなったのか?それは至る所で見られる桜の花の明るさであることに気づいた。空は曇っていても道は輝いていた。歩道にはみ出すように大きくなった樹が桜だったことにその時初めて気がついた。それまでは歩道にはみ出した邪魔で迷惑な樹としか見ていなかった。
桜は日本の至るところで見られる。名所と言われるところでは数キロにわたる川沿いの道に桜が咲いている。しかし、南箱根ダイアランドの様に地域全体で桜が楽しめるところはそんなにあるものではないだろう。そしてこの街にはもう一つの見どころがある。富士山である。その時、思い出として富士山を背景に桜の写真を撮りたいと思った。早ければ来年の年明けに、遅くとも3月中にこの街を離れる予定だ。おそらくこれが桜を見られる最後の機会だろう。しかし、桜の季節は天気が悪く、雨や曇天が続き、また晴れても富士山は雲に覆われて撮影の機会はなかなか来なかった。それでも撮影できる日に備え、撮影ポイントを探し歩いた。
最初に訪れた機会は曇り空ながら奇跡的に富士山には雲がかからず綺麗に見えた。しかし、富士山の背景が灰色であるのは残念だった。
次の日は晴れたが残念ながら富士山には雲がかかった。
次の日はようやく晴天で富士山がはっきり見える撮影日和となった。しかし、気づけば桜はすでに大分散っていた。翌日からは2日間雨が続き、雨があかれば桜はすっかり散っていた。なんとかぎりぎり間に合った様だ。いつまでもこの風景を心に留めおこう。
ソメイヨシノは散ってしまったが、それでも南箱根ダイアランドでは八重桜が4月半ばの今が満開でまだ暫くは春を堪能させてくれるだろう。
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