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モテる男って? 第4章

第四章:アンケートからの分析結果 (定性分析)

 自由記述では、圧倒的に「優しい」という回答が多かった。
 また、特筆すべきは、好きな特徴が「無い」という回答が2位だったという点である。
 この結果については、読者の判断を仰ぎたいところもあるが、回答者にインタビューしたところ、

“好きな人の特徴を好きになったわけではない”
“特徴が無い人が好き”
“特徴という特徴は無いが、全体として好きなんだ”
“この特徴が「無い」という意味は、全体的にそこそこクリアしておいてほしいという要望の現れである”
“言葉にできない生理的な部分で本能的に判断している”
“プラスな項目よりも、マイナスな項目が無い人がタイプ”

というような説明をいただいた。

 「恋人にしたい人をイメージしてください」という前提にしているにも関わらず、このような回答があったことは、非常に興味深い。

以下が自由記述の詳細な分析結果である。

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 もう一度繰り返すが、得票数は、多いものから順に

「優しい」
「なし」
「誠実」
「イケメン」
「穏やか」
「思いやりがある」

と続く。
 「芸能人」という記載は、芸能人の誰それに似ているということが書かれていた記述を「芸能人」としてまとめたものである。これは要するに、イメージに恋をして、もしくは、恋人を芸能人の特徴に見立てて恋をしている人たちが一定数いるということを示唆しており、おもしろい結果だった。

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 上の図は、自由記述の回答に、一定のラベルを張りながら、共起分析をしてみたものである。この図について簡単に解説すると、円の大きさは、同じ言葉を回答した人数の多さを表す。例えば、回答の中に「優しい」という言葉を使っている人が多ければ多いほど円は大きくなる。
 円と円をつないでいる線は、回答者の文章中に表れた言葉と言葉の距離の近さを表す。例えば、『優しくて、思いやりがある人。』という回答であれば、「優しい」を表す円と「思いやりがある」を表す円が線でつながる。

 性格(黄色)、行動(緑)、見た目(赤)、相性(紫)、経験・能力(オレンジ)、趣味(青)、経済力(ピンク)、年上(黄緑)などの特性が多い方から順に分類できるのが分かった。

性格:「優しい」が最も多く、「思いやりがある」、「穏やか」、「包容力がある」という「優しい」と意味の近しい言葉が並んだ一方で「堅実」や、「明るい」などの特徴も上がっていた。

行動:「誠実」、「おもしろい」、「嘘をつかない」、「タバコを吸わない」といった、相手の行動の特徴が挙げられた

見た目:「イケメン」、「背が高い」、「笑顔が素敵」など想像に易いものも入っていた。
 一つおもしろいなと感じたのは、好きな人の特徴が「メガネ」という方もいるということだ。伊達メガネをかければ、もてる人もいるのかもしれない。

経験、能力:「頭が良い」、「常識がある」、「知的」、「尊敬できる」といった物が並んだ。
 もう少し回答数が多くても良いのではないかと思っていたが、最初に来る条件ではないんだなと考えると納得できる。

経済力:今回の調査の目的は、恋人にしたい相手であって結婚したい相手ではないことから、あまり重要視されていないという、この結果はしっくりくる。年代によって変わるかもしれないというような仮説も立てることはできるが、この点は、分析結果の中で論ずることとしたい。

ここで言えるのは「優しい」が圧倒的に多いという事


 また、世の中にありふれている言葉でしか自分の好きな人の特徴を表現できていない方が多いということも言える。しかし、なかには自分の言葉で自分の好きな人の特徴を表せている方もおり、単語ではなく文章で長く書いて表現されていた方もいた。以下にその内容をあげておく。

お互いに尊重し違いを楽しめる存在
優しくて、家族や友人を大切にしている人
経済的にも精神的にも自立している人
見た目はワルだけど、しっかりしてる
大型犬っぽい人

 このように、「恋人にしたい人の特徴は○○である。○○を埋めよ」の質問に対して、ここまで文章で考えている人がいるということは特筆すべきであろう。これらの方々は、好きな人のイメージが具体的に出来上がっている人ではないかと考える。いわば、好きな人について、マーケティング用語のペルソナを持っているようなものだ。

今回の学びを以下にまとめると。。。

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 分析はさらに続く。。。

 次回、第五章:アンケートからの分析結果 (定性―定量分析)(年齢による変化)




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