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2020年2月 豪州来訪覚え書き(中編)

前編はこちら

前後編の2記事に収めるつもりが、前編の時点で公開後に時系列が結構間違ってることに気付き慌てて修正。改めて記憶を整理した結果、3つに分けた方がしっくり来るな…ということで中編です。


【SSM2020 DAY 1】 2/21(金)

いよいよSquare Sounds Melbourne(以下SSM)2020本祭1日目です。Breezesquadの出演がまさかの2日目だったので(1日目出演だろうと勝手に予測して日曜のシドニー行きをぶっ込んでしまった)、この日はお客さんとして参加。
SSMは東京(SST)と同様に毎年開催されていましたが、2019年はお休みしていたので2年ぶりの開催。会場の24 Moonsはメルボルンの中心部からちょっと北に離れた郊外にあるライブハウスです。宿が都心だったので行きはトラムか電車を使い、帰りはイベントが両日とも深夜1〜2時まで続いたのでUberのタクシー移動となりました。

当たり前なんですが東京とはまた違った雰囲気で面白い。実機勢以外にもシンセポップ的アプローチのミュージシャンが何組かいたのが個人的にツボでした。お客さんの層もゴスだったりギークだったりクィアだったりと目に見えて多彩。みんな好きな格好をしてフリーな状態で思い思いに楽しんでる(もちろん秩序は保たれた上で)空気感にちょっと安心しちゃった。もちろん熱量も東京に負けず劣らず。Twitterのハッシュタグがメルボルンのトレンド上位に食い込むほどの盛り上がりを見せていました。

1日目のアクトで印象的だったのが、パース出身のClassic Mistakeとメルボルン出身のTom Foolery and the Family Jewelleryの2名によるチップチューン東西対決。内容は各アクトがそれぞれ制限時間内でNanoloopを用いたセットを披露し、数名の審査員(SSTを主催するヨーキさんもその一人でした)が勝敗をジャッジし、これを何回戦か続ける…といった具合でこれまた大盛り上がりでした。これ日本のチップチューナー達にもやってほしい!

▼当日披露された音源が4月にCheapbeatsよりリリースされています。

もう一人の日本勢であるSaitoneさんは1日目後半の出演でした。箱の音響で聴くと格段に気持ちが良くてうっとり。

そのほかフランスのCyanide DansenやイタリアのKenobitといったヨーロッパ勢のハードめな正統派チップチューンにガツンと来たりと、翌日の出演を控えていたため踊りすぎないように気をつけるのが大変な賑々しさの1日目でした。帰りに会場の外に出たら思いのほか寒かった記憶。一応季節は夏だったんだけど、この日までは結構肌寒かったな。

【SSM2020 DAY 2】 2/22(土)

前日と打って変わって突然の夏の陽気に見舞われたSSM2日目が来ました(そんな日に限ってこんな暑苦しい格好で爆踊りすることになろうとは……)。
サウンドチェックが早めの時間に設定されていたため、会場周辺のエリアを散策する時間が取れました。

ここでもレコードを買う人。しかもオーストラリアに来てまでわざわざJ-POPを……(でもこのSoweluのプロモ盤12インチ、なかなかレアじゃね?)

この時期のメルボルンは日が沈むのが遅く(日没は20時過ぎくらいだったかな…)陽射しも日本より遥かに強烈で、出演前の緊張も相まって時間の感覚が掴めず一日中ふわふわしてたな……。

2日目の前半に登場したサイケな4人組ガールズバンドDweeb Cityはもう個人的ベストアクト認定。お菓子をばらまいたり、強烈なシャウトと共に赤ちゃん(の人形)を産んだりととにかくハチャメチャなパフォーマンスで、VJや衣装のビジュアルと合わせた世界観の構築が完璧でした。

Breezesquadの出番はこんな感じでした。もうとにかく暑かったです。前日にBunnings(ホームセンター)で購入した小道具も大いに活躍。

最後の最後で音響トラブルが発生し、かなり時間が押してましたが、本祭オオトリのRadlibがド派手に決めて、最後にダイブからのそのままフロアの外に担がれて大団円を迎えました。

……といった具合で、去年のSSTぶりに再会できた人、前からオンライン上で知り合っていて今回会場で初めて会えた人、出番の後に話しかけてくれた多くのお客さんの顔を思い出したりもしつつ、日本に戻ってからの状況の大きな変わりようを振り返ると、何だかこのSSMの時間と空間が一層特別なものだったように思えてきます。楽屋ケータリングのお菓子や物販の対応など、随所に主催の方々のホスピタリティを感じて大変ありがたかったです(個人的にはバーカウンターのお水がセルフで飲み放題だったのがめちゃくちゃ助かりました……)。
終演後の名残惜しい余韻もそこそこに、日付変わって日曜日。数時間後の早朝には飛行機でシドニーへ発たなければいけないという鬼のようなスケジュールを組んでしまったため、ホテルに戻って怒涛の荷造りを済ませ、嵐のようにメルボルンを後にしました。次回は純然たるお客さんとして、荷物の重さや機材の電圧を気にすることなく身軽な状態で訪れたい……!!!

後編へ続く

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