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食品工場経理担当の備忘録        6 実行した事 労務費          6.4 とりあえず人件費計算式は完成

1.給与計算ソフトデータ利用の前に

目標には至れませんでしたが、労務費もいよいよ大詰めの段階を迎えましたので、実行内容について少し書いてみたいと思います。

前回まででとりあえず、最終目標地点に近づいていると実感し始めた為、ここから先の作業は今までと違い、少しの明るさが見える事になりました。

給与ソフトデータについては、ある程度利用方法を把握していた事も有り、ここまでの労務費関連でやり残した作業を、先に片付ける事にしました。

その作業内容が
 ① 作業担当者記載の製品及び製品群の工程構成メンバー表のデータ化
 ② 作成データを基礎資料として検索可のエンドレス型ファイルに保存
以上の二点でした。

作成したファイルの一部が下の図です。

作業人員一覧表
横軸が製品出荷までの工程数です

後に、このファイルを基に工程1・2~それぞれの製品群人件費計算式を作成し、他の原価計算式と組み合わせて、単品原価計算式を完成させました。

2.給与ソフトを利用し月次個人時給を計算

ファイルの保存が済んだので、給与計算ソフトのデータを利用して、全従業員の月別時給計算を行う為の、ファイル作成作業を開始しました。

基本的な月次時給計算式は、下の図の通りと規定して、データは給与ソフトと部門PLから転用する事としました。

法定福利費、福利厚生費の平均値が問題に・・・

※ 賞与は当初(基本給×3か月)で7・12月に支給決定額に変更し、毎月計算を行う予定で、個人別労務費計算の理想形と考えました。 

そして、上記の計算式から求めた個人労務費から、
メンバー平均時給 = 報告書記載の工程参加メンバー時給合計 ÷ 人数
という計算式を作成し、全ての工程に当てはめれば良いと考えました。        

しかし、前回の記事「実行した事6.3」で紹介した通り、この部門PLを含んだ計算式を使用しての計算は、最後まで実現出来ませんでした。

実際に使用した時給計算式は、下の図の通りです。


上記式の左側給与ソフト部分のみ使用

この時点では他の方法を考え付かず、他の間接費と一緒に別途計算して、加算する方法を取るしか選択肢を見つけられずにいました。

これが労務費では無く、人件費と記載した理由です、尚、加算の計算式は次の章「運用実行編」で紹介して行こうと考えています。

とりあえず、この時点で工程人件費の平均値計算は完成と考え、メンバー平均時給を求める為のファイルを作成し、ドキュメントに保存しました。             

そして、上記計算式に数字を当てはめながら、毎月数字を入れ替えて計算を行い、月別で工程ごとの人件費を算出していました。

3.作成データを利用して実際に計算する

作成した計算式によって、求められた平均時給を使用した計算例として、ある製品1個当たりの、充填工程にかかる人件費を計算する事にします。
条件は
 ① 充填後構成メンバー=5名(時給100円×2名と150円×3名)
 ② 充填所要時間=30分
 ③ 処理数量=100個(1ロット)
で、条件を当てはめて計算したのが下の図で、人件費は3.25円です。

法定福利費・福利厚生費抜きの計算式です

この段階で、ひとまず最終ゴールにはたどり着く事だけは出来ました。

次回は、実現しなかった計算式の、その後に辿り着いた自分なりの答えについて、後日談的な話を書いてみたいと考えています。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。










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