食品工場経理担当の備忘録 4 実行した事 仕入と支払・原材料 4.1 仕入先と品名
1.仕入把握の出発点
今回から「仕入れと支払」の投稿です、自身の経理目線で見た場合、原価計算や管理において、売上以上に欠かせない要素が、仕入と支払なのです。
仕入は、売上高とは比較にならない程の科目や仕訳が存在しますし、製品原価は、仕入品と手間・ヒマの積み重ねだと、捉える事が出来るからです。
そんな中、最初はやはり製品を形作る原材料からであり、その品名と品数を把握する事が出発点と考え、作業をスタートさせました。
製品(食品)の構成は大別すると、下の図の様に表せますから、其々に当てはまる仕入品が判らなければ、原価計算は不可能で、当然の選択でした。
製造原価報告書の最初の科目は「原材料」ですし、製品把握の際、既に製品レシピを作成した経験も有り、作業効率も考え原材料から始めました。
2.現れた問題点
ところが、直ぐに大きな壁にぶつかりました、仕入システムは仕入品登録の際、「仕入品+仕訳登録」という設定にしていたのが原因でした。
レシピの内容から、品名→原材料までは判断出来たのですが、仕入先と繋がらず、システム登録の優先順位が混乱し、先に進めなくなりました。
レシピには原材料以外の記載は無い為、仕入先の情報が判らず、いつの間にか仕入先登録などの設定基準が、決定不可の状態に陥っていました。
仕方なく、レシピを見ながら仕入先の中から原材料扱いの有無で請求書を整理してまとめ始ましたが、中々厄介な作業で長い時間が掛かりそうでした。
3.経理目線からの解決法
そんな時、月締め仕入処理に対する仕訳の貸方科目は、
① 原材料や仕入商品関係=「買掛金」
② 資材や修理など費用関係=「未払費用」
③ 機械など設備関連=「未払金」
と、している事を思い出しました。
そこで早速、総勘定元帳を開き下の図の様に、貸方科目ページから借方科目を参照し、仕入品を調べる事で作業が格段に進むようになりました。
最初に買掛金→未払費用→未払金と科目単位で進め、次に仕入品の内容で仕入先をまとめて行き、登録する仕入先コード作成の基準作りを始めました。
品名から仕入先に優先順位を変えたのは正解で、仕入先と品種が繋がる事で、そこから先は比較的作業がスムーズに進むようになって行きました。
しかし作業が進むにつれ、仕入は売上と異なる要素を多く含んでいると知り、それらと製品の関係を理解する必要性を、強く感じる様になりました。
その一つに、仕入品の使用目的(以後「用途」と書きます)がありますが、次回の投稿でその用途に関係する事柄を、取り上げてみたいと考えています。
最後まで、読んで頂き、ありがとうございました。
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