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食品工場経理担当の備忘録        6 実行した事 労務費          6.2 製品中の労務費

1.製品中の労務費を求める為に

今回の投稿は、製品原価中の労務費の自分なりの求め方について、書いて行きたいと考えています。

先ず、作成にこぎつけた部門別PLで得た数値を基に、製品ごとの労務費を計算する為の必要事項について、実行する事について考えてみました。

結果として思い付いたのは、前回同様に、部門メンバー表や人員配置一覧表を利用して、それぞれの工程に参加メンバーを固定して行く方法でした。

当然、作成の際は、製造部門以外の参加メンバーについても、組み込む事を考慮しました。

2.製品ごと工程メンバー表作成

従業員全員を対象にした、工程メンバー表のイメージは、下の図の様なものでした。

従業員欄には当然、営業や業務といった、工場勤務以外の部署も含まれます。

参加候補は全従業員、製品については、業務用は荷姿などある程度共通性を持たせ、小売り系製品はアイテムごとなど、細かく対応すようにしました。

担当者に渡す際には、あらかじめ品名や工程名を記載しておき、打合せをして修正を行い、現場での記載個所を協力少なくするように作成しました。

この段階で仕上がった表を、最初のひな型としてエクセルファイルで保存し、行程項目や構成メンバーを別途に登録ファイルを作成、保存しました。

3.工程記載時の約束事を設定する。

工程メンバー表の工程項目記載時の約束事として、下の様な
 ① 単 位=1ロット→レシピ上製造数量
 ② 数 量=売上単位→製品販売形態
 ③ 工程所要時間=処理開始から次製品開始まで→全処理時間
 ④ 人 数=通常作業時の基本人数→処理必要人員数
補足事項
 ①→後にスーパー・小売店向け製品は一定時間内完成ケース数へ変更
 ④→準備・後片付けなどある程度、無視的時間(フェリー時間)を含む
簡単に説明すると
①は精度を上げる方法として、人数が増えて場合の処理数増を考慮する目的で、④はフェリー時間を無視したくない為、の措置として考えました。

4.見えた道筋と新たな課題

上記の手順を踏んだ理由は、自身の考えの中に、労務費は下の図の様な計算式を使うことで、求められるようなイメージがあったからでした。

メンバー平均時給は毎月計算

工程ごとの構成メンバー表作成により、分母や分子の数字が確定して行く事で、イメージだった計算式が、少しづつ現実味を帯びて見え始めました。

最後の作業として残った、従業員個人の時給計算方法確定の段階で、最終ゴールである製品個別の原価計算に向けた、新たな課題が見つかりました。

それは、給与計算ソフトのデータ利用の人件費部分と、部門PL利用の労務費部分のデータ内容の相違によるもので、更に厄介な問題が出て来ました。

課題についてはクリアできましたが、問題は解決策を見い出せないままやり残した宿題となり、最後まで刺さったトゲが抜ける事はありませんでした。

次回の投稿では、給与ソフトのデータとPLデータの取扱の方法に加え、見つかった問題の内容について、書いて行こうと考えています。

最後まで、お付き合い頂き、ありがとうございました。









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