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食品工場経理担当の備忘録      2 考えた事 2.5 レシピ作成の思わぬ副産物

1.管理表完成

管理表が完成してみると、作成を引き受けた時は回り道かなとも思ったのですが、
① 工程表に製造数量記載欄を設ける事で、ロット当たりの原材料費が
  計算可能
② 行程を区切る事で、人員の配置の目安にする事が可能
以上の二点を考慮した場合、遠回りどころか、かなりの近道になっていました。

それ以外にも、製造に関わる社員達ともコミュニケーションを図れたので、言う事無し、本当に有り難い結果をもたらしてくれました。

この工程表の作成により、下の図を実行する方法が見えて来ました。

部門別PL→科目を分割→単品粗利計算へ

2.管理表からの贈り物

更に、以後の作業に必要な製品製造に関するデータが、PCで検索可能になり、作業をスムーズに進める事も可能になりました。

その他、現場作業員とのコミュ二ケーションも深まり、疑問解決や、後の改良過程で、人や仕入品の情報入手が円滑に運ぶようにもなりました。

遠回りどころか大きな収穫を得たという、これ又、望外な結果をもたらしてくれました。

この段階で、作成した数種類の工程ファイルを、回覧可能な社内共有ファイルに納めて、この作業を終了し、原価管理作成作業に戻る事にしました。

3.そして気付いた、手に入れた副産物

原価管理作業を進める中で、現場提案に応じ管理表を作成した事で、知らない内に、自身の今後に役立つであろう、貴重な副産物を手にしていました。

それは、
① 製造工程や様々な局面で管理的データと実際データに差異がある事
② 製造スタッフからHACCP的考えを聞けた事
③ 製造現場には管理的資料には無い実践的ノウハウが存在する事
などの、新しい知識を得られた事でした。

そしてそれは、その後の改良過程で製造関係の疑問点解決に必要な、相談役的製造スタッフと、その継続的な協力を獲得した事を意味していました。

その後、ファイルの改良や、新しい取り組みを行う際はその都度、製造スタッフと直接打合せを行い、対応を協議しつつ関係を強化して行きました。

ここまでの段階で気付かされた事は、
① 考える事の重要性
② 現場からの提案とコミュニケーションの重要性
③ 必要と感じた事の実行に無駄は無し
④ 急がば回る事の必要性
⑤ 製造作業や取組みの理解の重要性
⑥ 目標の実現に向かって何かを作り出す事の面白さ
などでしたが、特に”⑥が一番”だったのかなと、今でも思っています。

この様な気付きも含め、レシピ作成作業は、いつの間にか、こんなにも多くの有難い”副産物”を、手に入れる結果となっていました。

”考えた事”は今回で終了し、エピソードを挟みつつ、次の投稿からは”実行した事”について、書いて行きたいと思っています。

最後まで、読んで頂き、ありがとうございました。

#食品 #経理 #原価 #粗利 #業績

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