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食品工場経理担当の備忘録      5 実行した事 直接費と間接費     5.1 製品と資材の関係

1.資材とは

ここからは製造経費について、製造経費は大きく直接費と間接費に分けられますが、その中でも最初は直接費である「資材」に関する投稿からです。

ここで言う「資材」とは、以前に自身の定義で製品とは
 ① 製品自体の構成する物→直接費
 ② それ以外の要素=作る手間・ヒマ→間接費
の二つに大別出来ると書きましたが、その中の直接費に当たり、食品の場合は、製品自体の食べる部分以外を構成している物、と捉えています。

下の図は、上の考え方を仕訳費用に当てはめて、簡単に表したものです。

自身の仕訳では、「消耗品費」は「資材のみ」です。

自身が持つ定義として、消耗品は資材のみで、機械の部品や台車用キャスターなど納品書等で確認可能な物は、修繕費や車両費などに仕訳ました。

そして自身としては、製造原価上の「製造直接費」=「資材」=仕訳上の「消耗品費」のみ、と定義してその後も処理を行いました。

2.資材の特定と収集

次に、上の図の考えを基に仕入品を、資材とそれ以外に分ける作業を始め、先ず原料同様に、総勘定元帳摘要欄から仕入先を限定しました。

仕入先の請求書から、自身の考えで資材を選別して資材リストを作成し、現場の担当者と打ち合わせをして、内容の確認と追加をお願いしました。

これは大正解で、資材と製品の結び付きが直ぐに分かり、時間の短縮になった上に、消耗品定義の誤りと製品ごとの使用機械を、理解する出来ました。

その誤りとは、資材は製品構成品以外に調理で使用する器具や、殺菌工程で使用する容器類も含めて、消耗品費と捉える必要があるという事でした。

また、製品製造工程中の使用機械は経理的考えでは浮かばず、説明を受けて改めて工程と資材などの関連が整理出来、先の作業の手助けになりました。

3.工程から資材を分割する

現場協力を参考に、改めて製造工程を見ながら、工程に使用資材を当てはめて考えてみたところ、下の図の様な使用範囲が浮かびました。

工程の流れに沿って、使用する器具や容器も含めて資材を考える

この使用範囲図から
 ① 調理及び充填前と殺菌工程用=器具・容器資材
 ② 充填とトッピング工程=内装資材
 ③ 箱詰め(梱包)工程=外装資材
資材をこの3グループに振り分け、部門と絡ませることで、資材の整理と仕入システムに登録するコード作成を睨んだ、資材分割作業を始めました。

結果として、グループ化した事で仕入品の区別と整理がし易くなり、資材の理解と把握が順調に進むようになりました。

やはり、製品と製造工程がらみの取り組みには、製造担当者の協力は不可欠で、現場とのコミュニケーションの大切さを、改めて感じた次第でした。

次の投稿は、グループ化した資材について、書いてみたいと考えています。

最後まで、お付き合い頂き、ありがとうございました。




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