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介護職員のストレスとメンタルヘルスケアの重要性



ストレスマネジメントの重要性とは?



介護の仕事はやりがりもあるけど、その一方で肉体的精神的にストレスがたまりやすいです。
常日頃からのストレスの対応に「どうやって対応すれば?」と悩んでいるかと思います。




家族のストレスマネジメントのところでも話したのですが、介護者の状態が悪いと要介護者への不適切ケアにつながるおそれがあります。
そのまま仕事を続けていくためには、ストレスマネジメントとストレスコントロールの方法を身につけることが大事になります。






介護職のメンタルヘルスへの影響



介護職員のような精神的ストレスを抱え込みやすいところがあります。
そこで起こりやすいのが「燃え尽き症候群(バーンアウト症候群)」です。
不調を感じた時、それがストレスのせいなのかと決めつけてしまうのは危険です。







燃え尽き症候群は、意欲を持って頑張って仕事をしていた人が、やる気をなくし無気力になってしまう症状のことです。







一種のうつ病のようなものと考えられており、場合によっては治療や休養が必要な場合もあります。
仕事に対して熱心で真面目な性格である人が、燃え尽き症候群になりやすいです。





介護職員のように対人支援の現場では、過剰な気配りや自己抑制をして、これがストレスとして積み重なって発症しやすくなっているようです。

燃え尽き症候群の代表的な症状として、
肉体的
●吐き気
●不眠
●食欲低下

など

精神的
●仕事に対する意欲の低下
●無関心
●自信の喪失
●強い疲弊感

など







燃え尽き症候群になると、体の不調や言葉、態度の変化として現れます。
ここに書き記した症状は気になっていても、まだ我慢出来ると思われていることもあり、頑張っているうちに深刻度が増していくことがあるため注意が必要です。







燃え尽き症候群を予防するためには、心の余裕をなくさないが大事です。
十分に休む日を決めておくことも燃え尽き症候群にならないための、ポイントです。




仕事の限界を決めて、任せるところは任せるなどの仕事とプライベートとのバランスを取れるようにしておきます。



仕事をする日は「今日はここまでして、無理そうなところは声かけをして・・・」と決めておいてそれ以上しないことを決めて、周囲へ応援を依頼するようにします。



仕事で悩んだ時など必要な時は誰かに相談して、1人で抱え込まないようにします。







ストレスマネジメントの具体的な方法



ここではストレスがかかった時の対処法としてのコーピングについて書いていきます。

ストレスコーピングとは、ストレスの基(ストレッサー)を上手く対処するためのところとして生み出されたました。
ストレスは悪いもののように言われていますが、適度なストレスはパフォーマンスや気力の向上にプラスに働くことになります。



この時代、家でも職場でもストレスを感じやすいものです。
こういったストレスが過度になると、メンタル的にも肉体的にも顕著に影響が出てきます。




そこでストレス対処法を知っておく必要があります。
そして強いストレスは仕事のパフォーマンスの低下につながります。






ここからはコーピングについて解説していきます。
コーピングは大きく分けて3種類になります。
1.問題焦点型コーピング
2.情動焦点型コーピング
3.ストレス解消型コーピング




となります。
次にこれらを細かく見ていきたいと思います。







●問題焦点型コーピング
ストレッサー自体に何かしらの働きかけを行い、解決する対処法。
そしてこの問題焦点型はさらに「問題焦点型」と「社会探索型支援型」に分けられます。

 ■問題焦点型
ストレッサーを遠ざけたり、離れたりすることでストレス状態から抜け出す方向へ行動し、解決する方法。
例)転職を考えるようになった・・など

 ■社会的探索支援型
ストレッサーに遭遇した際に、周囲に相談や支援を求めて解決する方法。
例)仕事のストレスを上司(同僚)に相談する・・など

●情動焦点型コーピング
ストレスへの考え方や感じ方を変える方法。
情動焦点型には、「情動処理型」と「認知的再評価型」の2つがあります。

 ■情動処理型
ストレッサーによって生じた感情を誰かに話すことで勘定を処理する方法。
例)アイデアを発表したものの、それが失敗してしまったことを同僚に聞いてもらった。

 ■認知的再評価型
ストレッサーに対する捉え方や認知の仕方を変えることによって、ストレスを軽減する方法。
例)新しい仕事を受けて緊張からストレスを感じていたけど、相手からの期待だと思うようにした。

●ストレス解消型コーピング
ストレスを感じた後、そのストレスを発散・解消する方法。
ここから「気晴らし型」と「リラクゼーション型」の2つになります。

 ■気晴らし型
買い物や運動など時運の趣味や好きなことをして気分転換を図ること。
例)散歩をしてから、ジムに行って汗をかいてきた。

 ■リラクゼーション型
アロマテラピーやマッサージなどのリラクゼーションを受けることで発散させるもの。
例)ヨガをして気持ちを切り替える。







最期にコーピングリストを作ってみましょう。
これは自分的ストレス発散方法をまとめたリストになります。
このリストを作っておくことで、自分が受けたストレッサーやストレス反応に応じた対処が出来るようになります。

作成方法としては、
1.自分にとってポジティブなこと(好きな性格、楽しくなることなど)を書き出す
2.相談出来る人や友人を書く
3.際にストレスを感じた場面で、どの行為がストレス軽減に効果的だったかを知る







これを続けていくことで、様々な「ストレスパターンに対する対処法のリスト」が完成することになります。
こうしてコーピングリストを作ることで、ストレスを感じた時にどう対処すればいいのかすぐにわかるようになります。







メンタルヘルスのためのケアポイント




1.ストレスの自己覚知
自己覚知とは「自分を知る」と言う意味になります。
つまり自分のストレスの原因を自分で知ると言うことになります。
自分を客観的に見て、こういう状態の時は、どういう時なのかと振り返ってみます。

●イライラする時
●落ち込む時
●やる気が出ない時
●仕事が嫌になった時

を振り返ってみて書き出します。
この時何かしらの気づきを感じられるようになって行くと思います。







2.生活習慣を整える
仕事が変装的なところがあり、生活習慣を見直したりは難しいと思います。
寝ようしても寝付けない、つい夜更かしをしたりすることもあると思います。





そんな時は、ただベッドの上で横になっているだけでも、十分体を休めることが出来ます。
出来る限りゆっくり休むなどの生活習慣を続けることが大事です。







3.趣味や気分転換
休日を有意義に過ごすことは、ストレス解消につながります。
友人とカラオケや小旅行へ行ったりすることで気分転換につながると思います。







4.適度な運動
リラックス出来る感じの運動は気分を高めたり、眠ることに対しても健康のためにも効果があります。
自分に合った運動をして決して無理のないようにします。







まとめ


介護職のような対人業種では、ストレスをためることにつながりやすいですが、あまりストレスをためてしまうと、健康に害を及ぼすだけでなく、介護の質にも問題が出ます。
そのためにも、ストレスマネジメントをしっかり行う必要になってきます。

介護歴が約10年くらいの者です。これからの介護の未来とビジネスモデルについて色々思いあぐねています。介護の未来が明るものになるようにしていきたいと思っています。