普通に風邪じゃないんよ

さて、治療の話をしようと思うのですが、先に書いておかないといけないというのも思ったので念のための但し書きを。
今回の一連のマガジンは全て「病院とそのスタッフのことを否定する気持ちが一切無い」気持ちで書いています。
ぱっと見の印象だと「そんなのってありかよひどすぎんか?」と思えそうなことも書くかもしれないですが、全部文末に(笑)がついているものだと思って読んでくださると助かります。
コロナになっても見捨てず治療してくれたスタッフめちゃくちゃ感謝しかないので。マジで。
disる気持ちがあったらここじゃなくて病院のクチコミに星一つのお気持ちレビューするわ。文章昇華しないと落ち着かない有り余る感情をなめるな。

以上前書きです。
ここから本番。

〜前回のあらすじ〜
PCRで鼻腔抉られてコロナ陽性と判明しました!
クロ確定するまでは平静を装えていたのが秒で崩壊! 涙が止まらないぞどうしよう!?


保健所への問い合わせの末、「軽症にあたるうちは専用病床には移れないです……パンクしてんのよ……」と言われてしまうなど。
専用病床、もといコロナ対応に特化した病院にも、また他の内科的病棟にも移れない、という状況に。
そして幸か不幸かここは精神科。部屋に手洗い場とトイレが備え付けられている個室がいくつかあります。保護室っていうんですけど。
感染した人はその病室から出ないように、徹底的に隔離されることになりました。人にうつさないための隔離なので多分法的には問題ないはず。終日監視が必要な保護室よりはレベルの低いタイプの保護室だったしね。保護室にもランクがあるらしい。

設備的にはいいと思うじゃん?
そうでもないんですよ
ニュースで見るような陰圧室の設備があるわけでもないただのお部屋です。ゆえに熱が上がったら解熱剤、咳が止まらなければ咳止め、定期的にバイタルチェック、とただ対症療法をするだけ。それだけしかできない。そして患者自身(この場合は私の感情)も「スタッフはじめどこか別のところにうつしてしまうのではないか」と怯えっぱなし。
これわりとメンタルにキます。

特別な薬を処方されるわけではなく、頭痛や生理痛の時に常用している頓服の解熱鎮痛剤しか出ない。
さらに頓服の類は一日の回数制限があるので「ウワーしんどい! バファリンキメたい!」と思っても
「今飲んでいい!? 本当にいいの!? これ飲んだら夜発熱してももう飲めんよ!?」
「アッ……じゃあまだ耐えとく……」

こんな攻防を繰り広げたりした。普段から用法容量守らないもんな。お前は医療従事者に怒られてしまえ。
一日に2回しか飲めないタイプの解熱剤だったので、相談の末に「38℃を越えたら薬を渡す。それまでは仮に37.9℃でしんどくても我慢して」という結論になりました。
それにしたって微熱でヒィヒィ言う私が38℃越えに耐えられるわけないのよ。「薬飲みたい薬寄越せ」と言いたいけど言わない、ある意味ヤク中期間でした。
後出しみたいになりますが、「これは生理前の微熱だから!」と言い張り続けていた私、隔離療養中には生理来ませんでした。これもし罹患中に周期来てたらめちゃくちゃ地獄だっただろうな。熱やら酸素の薄さやらでフラフラするのにトイレは欠かせないんだもん。下半身の不快感やだもんね。
んで思い出したけどあまりトイレに行かなかったな。脱水にならないようにと気をつけて普段よりも水分多めに摂っていたけどほとんど汗で消えたね。発熱ってやだねー。

私の症状ですが、軽症も軽症。熱は39℃いくかいかないかのラインがピークだったんですが、一緒にコロナにかかった(「一緒にかかった」って変な表現)患者仲間と話しているとき
「もう本当辛かった」
「わかるー、40℃越えた表示見せる体温計初めて見たかも」
「⁉︎」
自分ごときが「辛いぜアピール」するのちょっと恥ずかしいなってなったので、その子の前では詳しい「辛かったぜ体験」を話すのはやめました。40℃はきつかろうて。同じ土俵に立とうとしてすまんかった。
んで自分の発熱以外は咳くらいのような。ゴホゴホしすぎて全身筋肉痛になったレベル。
喉は痛いというか乾燥でカッスカスになっていたというか、その辺の区別がつかないですがとにかく違和感があったのでアメとかラムネとかを舐めてました。
それで済んだのだから本当にマシだったんですねー。

喉が痛すぎて何も食べられない! とかにはならなかったので食事は普通のものが出ました。
まあ食器の回収やらで感染を防ぐために使い捨ての容器に入れられてたのもメンタルにキましたが。
「あぁ……うつさないようにここで食ってゴミを外に出さずに捨てろっていうね……」と思ってめちゃくちゃ鬱思考に。
特筆すべき点があるとすれば、普段から、気持ちが沈むときとか死にたがりの気持ちが強まったときに食事の放棄を平気でやる私だったので、全く手をつけずにトレーごとゴミ箱にシュート、なんて蛮行もしたために栄養面どうだったのかなってところですね……
喉の痛みで食べられない人とかどうしてたんだろう。臨時で刻み食とかミキサー食とかにしてもらったのかな。それで食べれるのかは知らないんですけど。
あ、私は家族に差し入れてもらったゼリー飲料にわりと助けられた部分があったかもしれないです。熱がいちばん辛いときに食事のために座るのもしんどいし今すぐ養分が欲しい! ってなったときにスッと食べられるのはいい。ここでおにぎり一個分のカロリー摂ったから通常食をぶん投げても大丈夫だったってワケ。ガハハ。これバレたら怒られるね。

散々書いてきて、一番辛かったのは精神系の頓服をもらいにくかったというメンタル面の話だった、というオチを用意します。
そもそも高熱時の解熱剤も検温時に「熱高いから薬飲んどこっか。持ってくるね」とスタッフさんが持ってきてくれる感じだったんですよね。自分から頼めない。
重装備スタッフ、すごい汗やばいんですよ。キャップの下とかこれ結露か? ってくらい汗かいてる方もいて。すごい大変な思いしているのに、わざわざ「ちょっと気持ちそわそわするから頓服ほしいんです」ってナースコールできるか? そのコールに応えるためにまた重装備になって、って考えて、私には無理でした。南無。
持って来られるままに寝る前の薬も飲むので、午後八時台に寝る日もありました。
そんなときは薬が切れるのも早く、日付が変わる前に目が覚めます。
「追加の不眠薬、ください」の一言が言えません。
ゆえに浅い眠りを繰り返し、熟睡できず変な気持ちで過ごすうちに気づいたら「おはよう、朝の検温いい?」との声がし、夜が明けたことに気づきます。
そんな感じで寝れないのとかが何よりもしんどかった。

鬱系思考で大変になったのは別の記事にしたい。この記事そろそろ締めないと長すぎると感じているので。
不安薬とか飲めなかったから頻繁に泣いたのかもしれない。ここにきて冒頭の文を思い出したように書くな。


これいつになったら書き終わるんだろうな!
無限に書きたいエピソード湧いてくるからほんとどうしようもない!
ひとまずまた次回に。