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初物2

前回は飲んだことないおいしいコーヒーについて書いたのですが、今回は生竹に入ったお酒について書こうと思います。

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切り口や穴がなくて、いったいどこからお酒を入れたのか謎なのですが、どうやら生竹を減圧し真空状態にしてから日本酒を漬けることで、浸透圧を利用して外から節の中に日本酒を吸収させてるらしいです。

おもしろいこと考えるな〜!!

というわけで飲んでみましょう🍶

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これは・・・

かなり独特の風味でした。

青臭さとまではいかないけど、青竹の香りは相当しっかりお酒にうつっていて、めちゃくちゃ爽やかな飲み口になってるので飲みやすいことは飲みやすいです。

あとなんか甘い感じになってました、味は甘くないけど、お酒と竹の風味が合体してマスカットみたいなフルーティさが出てました。

酒といえば硬派の辛口が好きな自分としては、そこまで大好きな味ではなかったですが、でも竹の周波数が記憶されたこのお酒の、とにかくめちゃくちゃすっきりしてるところはわりといい感じで、生ビール飲んで辛口の日本酒とか赤ワインとか飲んでいい感じに酔っぱらったタイミングでこのすっきりした竹酒を出されたら大喜びでガブ飲みしてるんじゃないかなというような味でした。

なんか前にTwitterで、天然の竹の内部にたまった水が自然発酵した画像が大量RTされてたけど、あれはどんな味なのかな〜と想像します。

この竹のお酒とはまた違うんだろうけど、でも竹の爽やかさと甘味はちょっと似てるのかなとか、昔の人が甘露って表現したような味ってもしかしてこんな感じのフルーツ風味が追加されたことを言ってるのかなとか、いろいろ考えたりしました。

博士が前に竹について哲学的に語っていたけど、空間を持った節が交互にプラスマイナスになるとか、そういうのおもしろいですね。

たしかに昔から、死体を竹林に投げ込んで置くと臭いがしないからとかいって、よく遺棄現場に使われてたらしいですが、速やかに分解が進むという意味で竹とか竹の生み出す空間は発酵力が強いんだと思います。

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※これは前に博士が竹から名付けた機械の中身。

あの竹酒は生竹を容器にしてるし、出口も入口もないので飲む時にはキリで穴を開けてしまうので、保存には不向きなのですが、けっこう大量に入ってます。

当然飲み切れなかったので、どうしよう、ということになりましたが、うちには以前沖縄の窯元で買った陶器でできたワインボトルがあったので、そこに入れて冷蔵庫にしまうことにしました。

冷蔵庫なんてない時代の昔の人は、液体という腐りやすいものをたとえば竹とか、ひょうたんとか、陶器の壺とかに入れて、なんとか保存してたわけですが、やっぱりそのセレクトも「なんかしらないけどこれに入れておくと腐りにくい」という理由だったんだと思います。

腐りにくいということは、生命力を維持する力がある、というわけで、生の刺身すら冷凍して数日おけるくらい保存技術が進化した現代でも、人が竹とか陶器には太古と変わらず惹かれる理由がそれなんだと思います。

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※数年前に読谷の窯元で撮った写真

まだしばらくは家のなかでのんびり過ごすことになりそうですが、たまに過去の旅の写真を見てると、来年くらいからはまた遠くに行きたいなってすごく思います。

それまでは生命力を高めて、疫病の時代を乗り切っていきたいですね。

がんばりましょう。

#日記 #エッセイ #竹 #竹酒 #お酒  

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