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実話。営業マン時代。出身地は地獄ですか?と聞きたくなる人々の紹介。#1
どうも、前後左右、どまんなかくんです。
今回は飛び込み営業で約20000件ほどインターホンを鳴らして出会ってきた素晴らしいお客様との思い出を書きたいと思います。
勿論、特定できるような情報は一切出しません。
世の中色々な人がいるんだなぁ。
っと思えました。
こんなタイトルにしといてなんですが、
極悪非道、悪鬼羅刹、魑魅魍魎なお客様より、はるかに素敵なお客様の方が多いのでこれから飛び込み営業をしようとしてる皆様、安心してインターホンを激押してくださいね。
未熟者の僕のミスにより地獄化した事もあります。首もげるくらい頭下げたなぁ
沢山残せたこの素晴らしい楽しい思い出をどうしても書き残したくなったのです。
では、さっそくお一人目のライトなお客様のご紹介をいたします。
敷居の鬼。
お一人目はまだ、僕が入社3日目のお話です。
まだ1人では営業させて貰えず先輩に『同行』させて頂き勉強盛りの新人時代。
その道は至極細い道でした。
一方通行の田舎道。我々は歩いていました。ドラクエみたいに
すると正面からこの道には相応しく無いトラックが通ろうとしてきました。
どうして、そんなギリギリ攻めるんだろう。
頭文字◯の影響をもろに受けた奴なのかなってくらいギリギリです。
我々歩行者が気を使わねばトラックは絶対に通れませんでした。
僕は近くの電信柱の影に上手く身を潜めトラックをやり過ごそうとしました。
先行く先輩はその電信柱よりも前にいたので道沿いのお家の敷居に避難しました。
トラックをやり過ごし、先を急ごうとした次の瞬間でした。
後ろからガラガラっ!と激しくドアを開ける音がしました。
振り返るとそこには赤鬼だった。
川端康成先生の『雪国』風に言うとこんな感じです。
上半身裸のステテコに腹巻き姿の恰幅の良い赤鬼。
身体中に洒落た般若と鯉の絵画が施されておりました。
そして、喉仏が仏様になりそうなくらい大きな声で一言。
お前、敷居またいだな?
それだけ。
人の怒るポイントって本当に人それぞれなんだなと思いました。
状況さえ理解して頂ければ許してくれるはず!情状酌量の余地あり!
と、思いました。
しかし、同時にあのトラック野郎が毎日のように通りかかっていて、毎日のように我々みたいな感じでまたがれてるのかな?とも思いました。
赤鬼は続けて言います。
お前敷居跨いだな?
僕は思いました。
まぁ、僕は関係ないや。
入社初日に先輩から自慢された事がありました。
先輩『おれの土下座は美しい』
そんな事をフラッシュバックしていたさなか、先輩が僕をチラ見、心なしかニヤリとしてたような気がします。
次の瞬間でした。
すいませんでしたぁ!!!
美しい。
まるで富士の山を彷彿させるような背中から肘にかけてのあの曲線。おでこは言わずもがな母なる大地とぴたりと重なるあの姿。
おもわず僕は手を合わせ。アリガタヤ、アリガタヤ
今でも忘れません。
先輩の伝家の宝刀。土下座。
日本の心。DOGEZA。
そして赤鬼はその土下座している先輩の後頭部に目掛けて、それはそれは美しい『カカト落とし』を決め込み、鬼ヶ島、、、じゃなくて自宅にお戻りになられました。
おもわず僕は手を合わせ。クワバラ、クワバラ
立ち上がり最後に先輩は仰りました。
なっ?
今でもこの意味がわかりません。
先輩、おでこからケチャップ流れてますよ。
そしてこの時に決意しました。
営業頑張ってみっか!
次回予告
前代未聞、容赦なき賠償金男。
お楽しみに〜☺︎
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