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わたしと彼女

生まれて初めて、同性の子に恋愛感情を向けるわたしを知った、今日の話です。

いえ、恋愛感情と言うのは適切ではないかもしれません。
心臓が破裂するくらいドキドキするわけでもなく、いつもより女らしく振舞ってしまうなんてこともありませんでした。
でも、彼女の顔や身体、声や目線にずっと惹かれていました。
性的視線という表現の方が近いと一瞬思いましたが、なんだかそれだけではない気がします。

彼女にはすでに同性の恋人がいて、浮気はしないと言っていました。

そして、私が男だったら告白してたよ、と私に言いました。

彼女と抱きしめ合って、細いくびれに噛み跡をつけたらどんな心地がするだろうと考えているわたし。そこには、男・女という、今まで少なからずわたしの思考を左右していた概念は全くありません。
ただ、わたしがいて、彼女がいる。その事実だけでわたしは、彼女と付き合うことを自然に想像します。


人を好きになること。
わたしは、好きの種類や形が1つではないことを知っています。
でも、彼女は抱いた好き、は、わたしが持っている言葉では表現しきれないのです。

実現するかわからない約束を交わして、わたし達は駅のホームで別れました。

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