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『きみに読む物語』から得たのは、意外にも恋愛の示唆ではなかった。

『きみに読む物語』(英語:THE NOTEBOOK)を観ました。大学時代の友人が、すごく好きな映画というのは大学生時代から知っていたので、いつか観ようと思っていたら・・・、10年経ってました(笑)何事も、「やってみよう」と思ったことはすぐにやってみた方がいいですね。人生、あっという間なので・・・。

(以下、ストーリーです。ネタバレがありますので、これから観たいと言う方は、観てからこの記事をご覧ください。)

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これは、貧しい青年・ノアとお金持ちの子女・アリーとの恋愛物語です。アリーが書いた物語を、ノアが、今や認知症になってしまったアリーに読み聞かせながら、それに合わせて回想シーンが流れ、昔と現在を行き来しながら進められます。アリーが書いた物語というのは、(映画の中の)実話なのですが・・・。

17歳のとき、ノアはアリーに一目惚れをし、猛アタックの後に2人は付き合うことに。しかし、身分の違いから、アリーの両親はノアとの交際を認めません。2人は愛し合っているのにも関わらず、です。そして、大学進学の道へと進むアリーを前に、両親から反対されたことが原因で、ケンカ別れをしてしまうのです。

その後も互いに想い続け、ノアは365日手紙を書くのですが、アリーからの返信は一通も返って来ませんでした。その後、第二次大戦が始まり、ノアも戦場へ送り込まれます。

しかし、終戦後には、アリーには両親に認められたロンという婚約者が出来ました。そして、結婚式を目前に・・・ノアとアリーは再会するのです。

結果、アリーが選んだのは・・・。

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途中から最後まで、涙が止まらず、終わったときにはティッシュの山が出来ていました。映画でこんなに涙したのは、久しぶりでした・・・。

この映画を観ていて、自分に刺さった3つのポイントがあるので、一つずつ何が刺さったのかを綴りました。意外にも、恋愛云々ではなかったのです。


①人生をかけて一人の人を想い続けるという一途さに驚き

人生は、様々な人との出逢いがあります。そして、タイミングや環境によって、恋が実ったり実らなかったりします。実らなくても、それもまた人生かな、と思うのです。そして、過去の恋心は、新しい恋愛で徐々に薄れていくものです。

私も過去に、大好きな人がいましたが、日本と海外の遠距離恋愛になって終わってしまったり、付き合い始めたらすぐに留学して終わってしまったり、卒業して引っ越ししたら終わってしまったり・・・って、書いていてなんだか距離的な問題が多かったことに今更気が付きましたが(汗)、大体、環境が変わると、人間はそれに適用しようとするので、心境も自然と変化するものです。

しかし、物理的な距離があっても、大人になっても、はたまた戦争が間に入り込んでも、なお、一人の女性を想い続けるノアって、すごい人だと思ってしまいました。こんなこと、可能なのでしょうか・・・?普通に、すごくない?って。

出逢いの数が圧倒的に少なかったのも、もちろん同じ人をずっと想い続けられた要因かもしれないけれど、現実でこれはあり得るのでしょうか?もし、そうだとしたら、彼・彼女にとって相当しんどいことです。ノアの心中、いかなるものでしょうか。。

人間関係は、「相手の心」ありきなので、もし今あなたにアプローチする異性がいて、その人が本気だけど、あなたにその気がないとするならば、期待をさせないということが、優しさになるのでしょう・・・。

大人になればなるほど、こうした気配りは必要になってくると思いましたね。


②自分の意志で決めることの大切さ

幼少期から、両親の決めたことに従ってきたアリーは、自分の意志をハッキリと述べられない娘になっていました。むしろ、両親の意見に背くことは恐怖になっていたんだと思います。

ノアと知り合って、ようやく自分の心を開放することが出来たと思ったら、両親によって2人は引き離されてしまったので、余計にその傾向は強まったことでしょう。

ビクビクしながらも、無難な道を進むアリー。

「親は関係ない。俺も関係ない。自分(アリ-)はどうしたいんだ?」と真っ直ぐに問い詰められたときのアリーの気持ちは、痛いほど私も分かりました。

今まで、「自分で決断する」ということから逃げてきたからです。その方が楽だからです。もしそれで上手くいかなくても、他人のせいって言い訳が出来るからです。または、本当に自分の意志がないからです。

でも、自分の人生は、他人の人生ではないので、本来他人が決めることではないんです。それが親であってもです。自分でやることを決断し、責任持って、人生を歩んでいこうという気付きを、改めてもらった気がします。


③自分らしくいられる場所を大切にする

アリーは、誰よりもノアと一緒にいる時だけ、本当の自分らしくいられたことを知っていたのでしょう。そして、それは安心感であり幸せを与えてくれる場所でした。

世間から見たら、貧しいノアと一緒にいると、贅沢な生活が出来ず不幸に映るのかもしれませんが、物で満たされる幸せよりも、心が満たされる幸せの方が自分にとっては幸せだと、アリーは最初から気付いていたんだと思うんです。

それって、自分の直感に素直に従うことだと思います。自分の心が、どういうときに喜んだり、安心感を得るのか?、ということです。少しでも違和感を感じたら、「ん?なんかヘンだな。」と踏みとどまって、周囲の目を気にせず、自分がどう感じているのかに注目した方が良さそうです。

どんな人・どんな環境だと、「自分らしく」いられるのか?周囲の声は関係ありません。雑音ボイスや社会的な価値観、他者との比較はいったん、忘れよう。そんなことに気が付かされたのです。

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恋愛映画のはずなのに、これを見終わった私は、「自分の人生なのだから、周囲に踊らされず、自分で決断して、自分の価値観で生きていい」という気持ちになったのです。

しかし、涙を流すとスッキリするものですね。目は腫れますが、感動しました。

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