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Post (3rd Party)Cookie時代における、デジタルを中心としたマーケティングで必要な3つのポイント

2019年から2020年はデジタルマーケティング技術における、一つの大きなターニングポイントになったのではないか…と個人的には思っています。

そのターニングポイントとなったものは「Cookie」です。

勿論Cookie自体は本来マーケティング利用用途ではなかったのですが、その自由な扱い方がある程度容認されていた技術であり、かなりWebブラウザ技術の初期の段階から実装されていたもののため…特にここ数年の間ではかなりグレーな扱い方をされていたのも事実です。

そのCookieについてもSafariのITP対応やChromeのSamesite対応が開始されていくということで、今後はデジタルマーケティングにおいては(3rd Party)Cookieに頼らない方法で有るべき…という話が出てきております。

では、その(3rd Party)Cookieに頼らない方法…というのはどうする?ということについて、いくつか考えてみたいと思います。

ここからはCookie = 3rd Party Cookieとしての扱いで記載をしていきます。また、この記事で言いたいことは、勿論Cookie自体が死ぬわけではなく、マーケティング活用としてのCookieの制限という意味となります。

そもそも、Cookieがどうなるんだっけ?

これは色々と参考サイトがいっぱいあります…が、技術的な事は別途また書くとして、端的に言えばこうです。

3rd Party Cookieはもう使えない。

ChromeとSafari…PCで言えばまぁEdgeがあるから…と思いますが、世の中スマホです。iPhoneはSafari、AndroidはChromeということで、もう絶対影響すると考えるのが普通です。

で、影響って?

3rd Party Cookieが使えないということはどういう影響があるのか?ツールによって様々な影響があることは間違いがないのですが、ここではわかりやすく、どう考えることになるのか?を記載しました。

"ドメイン単位" ですべての物事は考えることに
・"来訪者の情報" は自分たちで集めたものがすべて
他社やグループ会社とのデータ相互利用は正しくお客様に明示して使うなど、プライバシーにも明示的に配慮

Post Cookieの時代とは書きましたが、もともと制約が出来た理由は「お客様が意図していないデータの扱われ方をしている」と思われてしまったり、一部は本当にそのような形で使われてしまったことによるものです。
であれば、私達は正しくお客様のプライバシーを準拠しながらお客様の利便性向上にもつながるマーケティング活動をしていく必要があります。



ということで、ここまではざっくりまとめていきましたが…ここからが本番。さて、じゃあどういうふうに考えていくべきか?
ここでは私なりの考えをまとめてみました。

その1. まずは「はじめまして」から始めよう

もうもはや、Post Cookieの時代はどうやっても最初に来たお客様は絶対「はじめまして」になります。要は何も事業者側はデータを持っていません。

今までは第三者のデータなどを利用したマーケティング活動が出来ましたが、今はもうできなくなったと考えたほうが良いです。

であれば、ちゃんとおもてなしをして「はじめまして」をしましょう。ここでいう「はじめまして」は、はじめてお客様が来た時のおもてなしをするということです。

本当はお客様が既によく使っていただいているかもしれません。しかしまだログインも何もしていないのです。常にサイトは「いらっしゃいませ、はじめまして」でいいのです。

その2. おもてなしをする為に、自社でデータを集めよう

勿論、お客様がログインなどされれば別ですが、そうじゃない限りはその限られたデータの中でマーケティング活動によるおもてなしをしていくべきです。

例えば「どこから来たのか」「何回訪問した」「どんなページを見た」という情報などですね。これは個人を特定できるわけじゃないので、こういう情報を用いてお客様のニーズを考えたコミュニケーションはしていいと思います。逆にそれ以上の情報は持ち得ることは、少なくとも最初は難しいですよね。

このようなおもてなしをするためには、自社でデータを集めて行く必要があります。お客様のWeb行動情報や、お客様自身にアンケートや質問ということで、Web上で問いかけてもいいと思います。お客様の望むものを提示するために必要だと思われるものは、聞けば良いのです。

その3. 顧客化される事前提で考えるのはやめよう

その2で話したような事をする為には、お客様が「ログイン」して顧客として認知されてないと出来ない…と考える方々も多いと思います。おそらくそれは「入力してもらったデータ」を保存したいが為に、ログインをさせようとしたり考えていませんか?

しかし、本当にそうでしょうか?

勿論そうできればいいですが、お客様がすぐにアカウント作ってくれるとも限りません。また、そのデータ自体が本当に「ずっと維持しないといけないようなもの」なんでしょうか?往々にしてこういう顧客データに持たせるような事はシステムコストが高くなることも多く、マーケティング活動が重くなってしまう要因でもあります。

ときにはトレードオフで、端末レベルでしか使えなくてもいいという判断をもってデータを集めてマーケティングをするのもいいと思います。

そして、必ず顧客情報として捉えられないものもうまく収集・活用したマーケティング活動をすることが重要だと思います。

勿論ログインしてもらえれば顧客情報として集めていくことは大事です。


ということで

ということで、Post Cookie時代に考えるべきデジタルを中心としたマーケティングのポイントをいくつか書いてみました。

挙げさせてもらった3点の考えの根本的なところにあるものは、Cookieを強引に使いこなしていたマーケティングツールや施策は見直すいい時期であり、今までやってたことを一度見直してどのようなことができるべきか?ということをきちんとマーケティングテクノロジー視点からも、お客様へのおもてなし視点からも考えるタイミングではないのかな?と思います。


この記事ではあくまでWebを中心とした話だけを少し書いてみました。別の視点から、Web以外の事も考えた時にどんな事をマーケターが考えて準備するべきなのか?という事についてはCustomer Experience Lab(CX LAB)にて書きましたので、是非ご興味ある方は以下のリンクへ!



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