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パステルカラーの国に住む君

夢を語る時の君の音色

こんなにも僕の胸を焦がすのに

パステルカラーの音色

実体は淡く 切なく 曖昧な惑星状星雲

こんなにも星に祈ることが我が身にあるとは

僕が住む国はまだ夜が深い

力を抜くことができぬとざわめく僕の細胞

強い力と緊張で柔らかい宇宙を壊さぬように

風となって君の国で薄明の下、君に会いたい

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いずれは火の元に照らされる運命としても

いずれは儚く広がって宇宙の塵となり消え去るにしても

僕の国で輝く無数の星たちの生と死の物語が光の速度で届けられる

たかが光の速さ あまりにも遠く触れることのできぬ世界で

僕の思念と溶け合って清らかに刹那に輝いて見えているだけの世界

そんなことはわかっているのだ 

無数の塵の集まりがこの宇宙を作り上げていることぐらい

君と僕の体は無数のものでできていることぐらい

ひょっとして異なる次元を旅しているかもしれないことぐらい

ぐらい ぐらい ぐらんとぐらつく反重力の想い

自己愛や甘い不安と行った暗黒星雲から生まれる

星々のような感情を取り除いた跡に残るピンポン球程度の名もなき感情

この白色矮星のような重い質量を持つものが愛と呼べるものなのかどうか

それをなけなしの箱に詰めて白い息を吐き今すぐスクーターを走らせるのだ

光の速度の何億分の一の速さで


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