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わたしが日本語教師を辞めたくない理由

日本語教師は主婦にピッタリなのか?

ときどきネット上で某カルチャースクールの広告を見かけることがあるのですが、「主婦におすすめ!日本語教師」「スキマ時間で働ける日本語教師は主婦にピッタリ」というようなことが言われています。

養成講座を振り返ってみますと、確かに多くの主婦の方が同じ教室で勉強していました。(ちなみに養成講座ってめっちゃ高いよね、今考えるとねってよく同業の人と話題になる…日本語教師あるあるですか?)

その主婦の方々が10年経った今日本語教師をしているかというと、私が知る限りやっている人はほとんどいません。それがいい悪いではなく、周囲の人は日本語教師になっても2年くらいで辞めて違う仕事をしている人が多いです。(ただし私の知っている人限定でいうとです。)

でも、どうしてでしょうか。

養成講座スクールや教材などの広告でうたわれがちな「在宅」「オンライン」「主婦」「子育て」「日本にいながら」「海外とつながり」「自己実現」「やりがい」・・・そんなイメージと現実は乖離しているのでは?

わたしは、自分次第でそのイメージの生活はできると考えています。
でも、そうなるまでが結構大変。
だから途中で転職しちゃうんだと思う。

オンライン講師スタートでは乗り越えられない壁

決して意地悪を言いたいわけではないし、先輩面するつもりはないけど、チラチラ同業の方々の同じような意見を目・耳にするのですが・・・

日本語教師のキャリアをオンラインからしちゃうと、対面ではなかなか教えられないよねって話。

それは待遇面でも、学生とのコミュニケーションの面でも、雑務の面でも、オンラインで教えるのと対面とでは全然違う仕事のようだからです。

だから、主婦の人が日本語教師をしてみようって思い立って、養成講座や検定合格して、さあ仕事ってなったとき。
がっつり日本語教師の世界に入りたくて、ガチの異文化交流を体感したくて、日本語教育の仕事を愛していて、どんな理不尽も雑務も無給労働も自分のためと思える人は、日本語学校や海外の学校を選んで間違いないよね。

でも、現実問題主婦にはそこまでの熱量を仕事に捧げるのって難しいですよね。だから、これまで主婦の人たちは辞めちゃってたんだと思う。

じゃあオンラインはどうか?
オンラインは、教えるのは難しくないけど、良い仕事を獲得するのは結構厳しいなあと感じています。
経験があってもそう思うから、もし初心者で主婦でだったら、どうかな?と思う。
一番の問題は時間帯で、夕方や夜遅い場合が多いと思うのです。その時間て、主婦が一番いそがしい時間帯じゃない?
子どもが小さくて、ワンオペならまず無理ですよね。

狙うなら時差が少ない国の、午前とかお昼で時間帯が固定されたものしかないよね。(わたしは今そんな感じのオンラインのところで働いています)


日本語教師経験者で主婦の私はどうかというと・・・

そんな感じで、日本語教師をスタートするときの話ばかり書いてしまったけど、経験者でも主婦が日本語教師として復帰してやっていくのも、やっぱり難しいと思うことも多いです。

理由は、
①保育園へ送迎可能な時間でやりくりできる日本語教育機関がない
②保育園入園の条件を満たすまでが大変(就労時間の問題)
非常勤の場合、コマ給良くて時間はちょっとしか働かない場合、保育園入園の基準を満たさない=保育園は入れない です。(自営業なら別) 
③準備の時間が取れない
④家でも絵本ばっか読んで、子どものつたない日本語の無限おしゃべりにつきあい、仕事で大人と喋れるとおもいきや、教科書音読してつたない日本語を聞くという業務が、個人的には、苦しいときがある。(どちらも幸せでもあるので難しい)
⑤オンラインは、うちは子どもが家にいたら絶対できない。(絶対邪魔しに来るから)だから在宅である旨味は少ない。



それでも日本語教師を続けたい理由

私は、出産前は日本語教師はもうやらないと思っていたのですが、子どもが生まれて、コロナ渦になって、初めて自分が今までしてきた仕事の魅力を感じ復帰を決めました。
広告のうたい文句「異文化交流」「世界とつながる」
そういうのは、ちゃんと続けて、積み上げて、それで初めてできるようになるんですよね。
そういう世界が恋しくなって、また積み上げたくて、この仕事を続けています。


それと、一番この仕事の好きな面は、同業の先生方との人間関係です。
これまで日本語教師としてたくさんの職場で先生方と一緒に働いてきましたが、本当に素敵な人たちが多いんです。

海外で生活した経験がある人がたくさんいる業界だからか、職場いじめとか悪口とか、年功序列とか日本社会のいやなところを嫌う人が多いと感じます。
これまでも明るくてオープンで、最初から仲間として受け入れてくれる人がほとんどでした。仕事の嫌なことも、笑いに変えられる人を私はとっても尊敬しています。

そういう環境で働けるのは日本語教師ならではかないかな。

そんなわけで、私は大変でも日本語教師を続けたいなと思っています。


※クリスマスに子どもにあげたキッズカメラがもう壊れました。でも700枚くらい撮られた写真の中には、車の後部座席から運転しているの私を撮ってあったりしてなんだか感動しました。
次はパソコンもらうって言ってる・・大きくなるのってこんなに早のぉぉ。




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