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自分の好きだった作品を振り返る(その4)~大学生編(前)

前回の続き。

「好きな人が出来ない」と思い悩んだ私は、オタクな趣味を捨てて”大学デビュー”を目指したのでした。

茨城大学に進学

私が通った大学は茨城大学です。茨城県水戸市にあります。

センター試験の結果が良くなくて、受験できそうなのが茨城大学と富山大学の2つでした。兄が富山大学に通っていたので、私は茨城を選びました。

遠く島根から引っ越しをしました。母と2人で上京し、色々なものを買って家の準備をして。母と別れるときはさすがに淋しかったです。

入学式当日

大学デビューを果たすため、眼鏡をコンタクトに改め、スーツを着て入学式に挑みました。

入学式の後、学部別に説明会があるということで、指定の教室に行き、始まるのを待ちました。私は講義や説明会は必ず最前列に座ります。なぜなら必ず空くから。始まってから前に詰めるより、先に座ってた方が手間がないじゃないですか。

私みたいな人は少ないので、1人でどんと座っていたんですが、説明会が始まるか?くらいのタイミングで入室してきたショートカットの女性が、私の隣に座りました。

説明会の後、勇気を出して声をかけてみました。その人は入学式で一緒になった女性と待ち合わせているとのことで、3人でサークルを回ることになりました。

オタクであることを隠す私

服装などにも気を付けましたが、漫画やアニメのことを一切、話題には出しませんでした。オタクな自分を捨て、好きな人を見つけるんだ!と意気込んでいました。

相手の会話に驚く

説明会で隣になった女性と話していたら、彼女が「今日はマガジンとサンデーの発売日だから、買って帰らないと」と言ったんですよね。「はい??」となりました。

続けて、「アフタヌーンも好きで買ってるんだ」「ゲームだと『サクラ大戦』が好き」と話してくれました。

正直、この巡り合わせには驚きました。私はオタクを捨てた筈なのに、私以上のオタクを引いてしまったような…気が…する…。

学園祭実行委員会に

サークル周りをする中で、学園祭実行委員会の部屋に行きました。雰囲気が良いし話も合うので入会することにしました。

喜んでいいのか悪いのか知りませんが、学園祭実行委員会のメンバーは、面白い漫画や小説、ゲームが好きな人がたくさんいました。

ごくふつーに「受験後にFF7を徹夜でプレイした」「ナウシカは原作が面白いから今度貸すね!」「コミケ?サークル参加したことあるよ」といった会話ができる、謎の空間でした。

夫と出会ったのも、学園祭実行委員会です。

オタクを捨てた自分と、結局オタクな自分

この辺は何と言えばいいのか分からないんですが、オタクを辞める!て決意して挑んだら、自分が思うのとはまた違った、でも自分以上に濃ゆいオタクな友達が出来たのは、今振り返っても不思議な気持ちです。

大学には漫画研究会やパソコン同好会といったサークルもありましたが、私の性格に合うのは「学園祭実行委員会」だったみたいで。

実委の友達や先輩から借りて読んだ本、ゲームは私に大きな影響を与えたと思います。

大学時代はゲーム三昧

大学時代はゲーム三昧の日々でした。漫画や小説も読んでるんですが、印象が薄い。

実委のメンバーがたまり場にしていた友人(男性)宅にはパソコンがあり、ゲーム機があり、たくさんのエロゲがありました。何故か私は、勧められるまま、名作と言われるエロゲをプレイしました。みんなで同じ部屋に集まって、だべりながら、それぞれが好きなゲームをしてました。

『EVE burst error』

友達から「めっちゃ面白いぞ!」と勧められ、セガサターンでプレイしました。たしかにめっちゃ面白かった…。

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まりなと小次郎、2人の男女が主人公で、「まりな視点ディスク」と「小次郎視点ディスク」の2枚でプレイします。

主人公が替わるときに、ディスクを入れ替えます。この「ディスクの入れ替え」や「主人公の視点の切り替え」といったゲームシステムが新鮮で。シナリオも良いし、まりなや小次郎のキャラクターも良いんですが、ゲームとして新しいと感じる体験でした。

私はRPGよりもアドベンチャーゲームが好きなのですが、その発端は『EVE』にあると思います。

『YU-NO』

これも友達から「面白いぞ!」と言われてパソコン版をプレイしました。Hシーンありだったんですが、その部分は早送りで飛ばしたので、エロゲっぽい記憶はないですね。主人公のたくやがかっこよかったなあ。『EVE』の小次郎もですが、菅野ひろゆき作品の男性陣は精神性がかっこいい。

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「A.D.M.S(Auto Diverge Mapping System)」システムが素晴らしすぎてもう…。菅野ひろゆき、天才…!!て思いながらプレイしてた記憶があります。(ただし、後半は全く理解が追い付いてない。)

菅野さんの作品はその後『エクソダスギルティ』をプレイしたくらいで、『ミステリート』は未プレイです。早逝されたのが惜しすぎる…!43歳って…。若すぎてつらい。EVEやYU-NOを開発してたの、何歳の時??みたいな。若い頃の無理がたたったのかなあ…。

今年の4月にアニメが始まるんですね。ゲームのリメイク版はプレイしていないのですが、好きな作品なので気になります。

『幻想水滸伝2』

自分で買ったゲームで一番ハマったのが今作。CMを見て、良さそうだな…と思って、1はやってないのに2を買いました。今でも好き…。

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「寝ずにゲームする」といったことは今までなかったのですが、このゲームは徹夜でやりました。あまりに面白かったので、108星を集めた真エンディングを見た後、1も購入して徹夜でやりました。素晴らしかった。

主人公、ナナミ、ジョウイという3人のメインキャラクターが良いだけではなく、108星がね…。1人1人いいよね…。モモンガもいいよね…。1とのつながりもいいよね…。

完璧すぎて文句言うところが全くない。素晴らしい。本当に素晴らしい。

今のゲーム機だとプレイできないのが難点かな。Switch版とか…でないか。

楽しい日々が一転

無事、大学デビューを果たし、好きな人も出来、楽しく充実した日々を送っていましたが、2年生の時、学園祭が終わった直後に、体が動かなくなりました。

学校に行こうとすると、足が止まる。外に出ることが出来ない。なぜか涙が止まらない。

燃え尽き症候群というか、頑張り過ぎたというか。

学園祭を終えた大学2年の11月末から、約1年の引きこもり生活が始まります。長くなるので、この辺は次回に。

余談

自分の過去を振り返るシリーズは、最初、漫画家の夏目義徳さんの有料マガジン「漫画家になる予定ではなかった」が面白くて。これ、1000円なんですけど、めっちゃ濃ゆい文章です。当時の漫画のタイトルがバンバン出てくるのも楽しい。

黒田カナコさんもInstagramで、ネトゲにハマっていた若い頃を描いているんですが、中々衝撃的な内容で。

その後、龍たまこさんが、自身の大学時代を描いた黒歴史シリーズを読んで、自分も書いてみようかな、と思って書き始めました。

人生の折り返し地点

今回の更新で、だいたい、20歳までの私のことを書きました。40歳になった今、過去を振り返ると、若い頃に読んだマンガだったり、プレイしたゲームが人生の苦しい時期を助けてくれたような気もします。

私はユニクロの店長をやってたせいで、真面目でしっかりした人に見られることも多いですが、ひきこもりと不登校も経験したし、統合失調症を2回発症し、障害者手帳を申請している身です。

真面目であること、考えること、努力と言われる一見美しい何かも、過ぎたるは及ばざるがごとし、だと思います。

それでも、面白い人生だったと思うし、豊かな日々を過ごしてきたな~、良い出会いがたくさんあった、と思います。

昨年、バタバタと両親が死に、人生の伏線回収が多数行われているこの時期に『ブス界へようこそ』という作品に出合ったことも、ちょっと運命的だな、とは思います。この漫画は初めて「私のことが描いてある」と思った作品なんですよね…。今まで物語はすべて、ゲームでも音楽でもマンガでも小説でも、他人のことだったので、そう思う自分にびっくりしました。

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『ブス界』については、いくらでも話せるぜ!て感じで、長くなるんでまた今度。

引きこもりになった私は、どうなるのでしょう?それはまた次回に。(大したことは起きません…。)

長い文章を読んで下さり、ありがとうございました。

続き。



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