【前編】傷つかない恋愛を　～世界初の恋愛ナビゲーションアプリ～

2019年6月に内閣府から発表された「少子化社会対策白書」によれば、生涯未婚率は男性23.4％、女性が14.1％。
そして今後も、生涯未婚率は上昇する見込みだという。
婚活に悩む者も多く、筆者自身も婚活アプリや婚活パーティなどを利用してきた。
だが異性と出会うことはできても、「デートに誘うのが早すぎた」「お店選びを間違えた」などの失敗により、交際まで進めていない。
冒頭のマンガのように、細かく恋愛をアシスト してくれるサービスが、早く登場して欲しい……！！
などと思っていたら、そんなサービスがすでに実在するらしい。
なにそれ、救世主？
というわけで株式会社AILL（エイル）の代表取締役・豊嶋千奈さんにお話を伺ってきた。

■『出会い』だけではなく『恋愛コミュニケーション』をナビゲート 

株式会社AILLが提供しているのは、世界初の恋愛ナビゲーションアプリ「 Aill（エイル）」だ。
最大の特徴は、 付き合うまでの男女のコミュニケーションをAIがアシストしてくれることだ。

具体的なアシストは3つ。
「紹介ナビゲーション」では、AIが利用者の生活サイクルや趣味嗜好などのデータをもとに、相性の良い異性を紹介してくれる。

「会話ナビゲーション」では、相手とのチャットが盛り上がる話題を提案したり、デートの誘いが上手くいくようアシストする。
たとえば早過ぎるタイミングでデートに誘おうとすると、送信前にAIが注意してくれる。
逆に状況が整えばデートに誘うように促してくることもある。

「好感度ナビゲーション」は、相手からの好感度を分析・数値化して表示する。

豊嶋さんによると、AIに勧められてデートに誘った時の成功率は、なんと90％以上！！

驚くべき高確率である。

いったいどうすれば、そこまで凄まじい精度を出せるのか……！？
その秘密は、『データ』と『ノウハウ』にあった。

■信頼性を支える『データ』と『ノウハウ』

Aillのシステムを支えているのは、豊富なデータの活用だ。
登録者の基本情報、Aillでのチャット内容、返信ペース、AIによるヒアリングなど、多角的にデータを集めて分析している。

そしてAillが参考にしているのは、ユーザーデータだけではない。
代表の豊嶋さんは大手製薬会社で日本全国様々なエリアを担当し、各エリアで「TOP営業」という高い実績を積み上げてきたスペシャリスト だった。
その時の営業ノウハウも、Aillに詰め込まれているという。
だからこそ非常に高い精度の、信頼できるアドバイスを行えるのだ。

それでも、『不特定多数が参加するコミュニケーションアプリを使うのは怖い』『経歴詐称の恐れだってあるのでは？』などと考える人もいるかも知れない。
だが、Aillはその点もしっかりカバーしている。

Aillは一般消費者向けではなく、契約を締結している参画企業の社員にのみ、福利厚生として提供されているサービスだ。
つまり利用者は特定企業の従業員のみのため、身元が確かであり詐称等の恐れもない。
その点も、サービスの信頼性をより高めている。

■今後のAillが目指すもの

Aillはこの先、デートの店や映画なども選んでくれるサービスを実装予定らしい。
更には、ファッションブランドとコラボして、服装へのアドバイスも行えるようにすることも検討しているという。

AIの勧める話題でチャットして、勧められたタイミングでデートに誘い、勧められた服を準備して、勧められたデートコースを回れば、非常に高い確率で上手くいく……。
そこまで完璧なアシスト が整っていれば、恋愛に奥手な人でも、恐れずに一歩を踏み出せる。
さらには、苦手だったコミュニケーションスキルの向上が期待できる。
そんな夢のような時代が、到来しつつあるのだ。

だが「 恋愛の主体はあくまでも人です。AIは道具に過ぎません」と豊嶋さんは言う。

しっかりと自分の良いところを相手に伝えて、ありのままの自分で幸せな恋愛をする……。
そのためのアシスト 役を目指しているのが、Aillなのだ。

聞けば聞くほど、筆者自身も使ってみたい！と思わせられる恋愛ナビゲーションアプリ 「Aill」。
（実際、取材中に5回は『僕も使ってみたいです！』と言って苦笑された）

この新時代のサービスは、一体どのような経緯で生み出されたのか？
そして『恋愛のある人生』が、人間と社会にもたらすものは？
後編では、その辺りについて追っていく。

漫画＝minatsu（@minatsucat）
取材・文＝茶谷葉（@tyatani_you）
編集＝伊勢村幸樹

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